- 覚えておきたい閉経期の生理パターンは4つ
①生理がダラダラと長引く
②生理期間が短くなり、出血が減る
③ドバドバな過多月経
④生理以外の出血(不正出血)
- 不正出血は婦人科受診してください
- 更年期の生理についてよくある質問
30代後半~40代前半になると、今まで規則的にあった生理が何かおかしいと感じ「私も更年期かぁ」と思う方が出てきます。
閉経までの生理はどんな感じでしょうか。
周期は?出血量は?生理期間は?基礎体温は?
今回は、閉経前後の生理について不正出血や病気のことも合わせてまとめました。
参考になさってください。
生理不順は更年期のはじまり?
思春期に初潮を迎えた後、女性ホルモンのはたらきが整うと定期的に生理が起きてきます。
生理の仕組み

卵胞期:卵巣では卵子が育ちます。子宮では子宮内膜が厚くなります。
排卵期:成熟した卵子が28~35日周期で卵巣から排出されます。
黄体期:排卵の後、卵子が受精・着床すれば妊娠となります。
生理(月経):卵子が受精しなければ子宮内膜がはがれて体外に排出されます。
生理(月経)とは、一定の周期で反復する子宮内膜からの出血のこと
ところが、早い人で30代前半、一般的には30代後半から閉経に向かって女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減り始めます。
そのため、生理周期、出血量、生理期間が乱れてきます。

30代後半~40代前半に起きてくる生理不順は更年期はじまりのサインと考えられます。
更年期の定義
更年期とは、何となく更年期なのではなく医学定義があります。
更年期とは、閉経前の5年間と閉経後の5年間をいいます。
閉経とは、卵巣の活動性が次第に消失し、月経(生理)が永久に停止した状態をいいます。
※生理が来ない状態が12か月以上続いた時に、1年前を振り返って「閉経」とします。


覚えておきたい更年期の生理不順4パターン
更年期の生理は、卵巣機能の低下しホルモンバランスが崩れるため、「いつもの生理」が変わってきます。
教科書的には、30代後半~40代前半を過ぎた頃から生理の周期が短くなってきます。
その後、不規則な周期が続きます。
閉経が近づくと2~3ヵ月に一度や半年に一度というように生理の間隔が開いていきます。
そして、閉経すると生理は永久にこなくなります。
覚えておきたい閉経期の生理不順のパターンは4つあります。
- 生理がダラダラと長引く⇒生理が止まらない
- 生理期間が短くなり、出血が減る⇒月に2回あることも
- 出血量が増える⇒過多月経
- 生理以外の出血がある⇒不正出血
更年期の経過は個人差がとても大きく、教科書通りにはいかないことがあります。
①生理がダラダラと長引く
少量の出血が長引く方、大量で長引く方、個人差があります。
生理期間も8日くらいの方もいれば、1か月以上続く方もいます。

「いつもの生理」とどう違うかが目安です。
私の体験では、少量の出血が20日間続いて、婦人科受診しようかと悩んだことがあります。
②生理期間が短くなり、出血が減る
ダラダラ長引くのとは逆に短期間で終わる場合です。
更年期に入って女性ホルモンの分泌が減り始めると、初期では脳がホルモンバランスを戻そうとします。
具体的には、脳下垂体から性腺刺激ホルモンを大量に放出します。
性腺刺激ホルモンによって卵巣が刺激されて女性ホルモンを分泌し、生理を起こそうとします。
そのため生理周期が短くなり、月に2回以上くることもあります。
出血は減り、生理期間も短くなります。



私の体験では、「いつもの生理」では生理周期は約30日だったのが、23~26日になりました。
月に2回もありました。
③出血量が増えドバドバと出る
経験がなければ、本当にびっくりする量が出ます。
夜用のナプキンでも漏れたり、「いつもの生理」よりも大量出血が長引く場合は治療を考えましょう。


④生理以外に出血する
生理以外に出血することがあります。
不正出血といわれるものです。
次の章に詳しく書いたので読んでくださいね。



私の体験では、閉経に向けての生理不順になれた頃に、え、今?なぜ?と思う出血がありました。
一瞬、頭の中が真っ白になりました。
不正出血は婦人科を受診する
生理と不正出血の違い
不正出血とは
月経(生理)以外に性器から出血すること
生理かそうでないかの違いです。
閉経期は、子宮内膜が周期的にうまくはがれなくなるので、大量出血や不正出血が起こります。
不正出血は大きく分けると次の3つに分類されます。
- 病気によるもの
- ホルモンバランスの乱れによるもの
- 性交時の物理的刺激で起こるもの
新しい出血なら赤色(鮮血)、古い出血なら茶色、わずかな出血では黄色のこともあります。
不正出血は自分では判断できません。
閉経期は生理不順になるし、基礎体温グラフも形が崩れてきます。
その出血が生理なのか、病気なのか、そうでないのかは専門医の診断でなければわかりません。
ひょっとするとその出血は、膣、子宮、卵巣の病気による不正出血かもしれません。
最も懸念されるのは「癌」です。
不正出血には癌の可能性も
子宮頸がんは20~40代、子宮体がんは40~60代が好発年齢です。
がんの好発年齢からみると、更年期の健康管理にがん検診が勧められます。
不正出血について正しい知識を持ち、「これくらい大丈夫」と安易に自己判断せず、婦人科の受診をしてください。


更年期の生理についてよくある質問
そろそろ更年期かしらと不安に思っている方へ:まとめ
閉経期の生理の変化についてまとめました。
教科書的には次のような経過をたどります。
閉経に向けて生理周期が短くなる⇒不規則な周期になる⇒2~3か月に一度、半年に一度と生理の感覚が開く⇒閉経
覚えておきたい生理不順のパターンは4つ。
①生理がダラダラと長引く
②生理期間が短くなり、出血が減る
③ドバドバな過多月経
④生理以外の出血(不正出血)
心配、不安な時は婦人科を受診してくださいね。
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