- 義理ごとの「見えない仕事」を、紙に書き出す方法
- 「私がやる・夫に渡す・減らす」の3つの分け方
- 夫婦の楽な距離を、自分で決める考え方
義実家へのお礼、冠婚葬祭の準備、親戚への連絡。
気づけば、全部私がやっている。
- 義実家へのお礼の品を選ぶのは、いつも私
- 香典やお祝いの用意も、出欠の連絡も、気づけば私
- 夫の親戚との連絡の窓口まで、いつの間にか私
夫が親戚づきあいを妻任せにしていて、「また私ばかり」と思ったことはありませんか。
夫に頼めばいいのかもしれない。
でも、頼んでも動かないかもしれないし、言い合いになるのも疲れる。
そう思って、今日も黙って引き受けている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「やって当たり前と思われているのかな」
「断ったら、冷たい嫁だと思われるかな」
私も、結婚して間もない頃から、義実家へのお供えを一人で用意していました。
そのときのことは、あとでお話しします。
なお、この記事は、夫や義実家を評価したり、「こういう人だ」と決めつけたりするものではありません。
離婚や縁切りをおすすめするものでもありません。
夫の反応は人それぞれですので、一つの考え方として読んでいただければ嬉しいです。
義実家や親戚とのおつきあい、いわゆる義理ごとの疲れは、書き出して、分けて、少しずつ手放していくこともできます。
全部抱えなくても、全部やめなくても大丈夫です。
あなたにとって楽な距離を一緒に探していきましょう。
義実家も冠婚葬祭も妻任せで疲れるのは、冷たいからではありません

義実家との付き合いや冠婚葬祭を負担に思って疲れるのは、あなたが人間関係に冷たい人だからではありません。
一人で引き受けてきたぶん、疲れが積もっているのかもしれません。
こんな場面で「また私?」と感じていませんか
まずは、あなたの家で思い当たる場面がないか、振り返ってみてください。
- 義実家への連絡や、やり取りの窓口になっている
- お中元・お歳暮・お礼の品の手配は、いつも私
- 香典やお祝いの準備、出欠の連絡をしている
- 法事の日程調整や、親戚への連絡をしている
- 帰省の手土産や段取りを考えるのも、私
「夫は冠婚葬祭も妻任せ」
「義実家へのお礼も、妻ばかり」
そんなふうに感じて、夫の実家とのおつきあいに疲れた、という方は少なくないと思います。
どれか一つでも当てはまったなら、それは、あなたが人一倍がんばってきた証かもしれません。
義実家で夫が何もしないように見えるとき、胸の中にはどんな気持ちが浮かびますか。
怒りでしょうか。むなしさでしょうか。それとも、「言っても仕方ない」というあきらめでしょうか。
どの気持ちも、間違いではありません。
この記事でいう「義理ごと」とは、どこまでか
この記事でいう「義理ごと」とは、夫の実家や親戚とのおつきあい全般のことです。
具体的には、義実家とのやり取り、親戚への連絡、冠婚葬祭、お礼やお返しなどの贈り物を指します。
言葉の意味や、その背景そのものを知りたい方には、別の記事を用意しています。

この記事では、そうした評価の話ではなく、妻であるあなたの疲れと、夫婦での分け方・距離の決め方にしぼってお話しします。
小さな調査ですが、子どものいる既婚女性137名に聞いたところ、「帰省中、夫が役に立たないと感じたことがある」と答えた方は、半数を超えていました(ヨムーノ、2025年6月)。
また、親戚づきあいが好きでないと答えた方の理由で、いちばん多かったのは「会うと気を遣う」でした(AlbaLink、2024年7月・有効回答500名)。
どちらも全国の傾向を示すものではありませんが、気を遣っているのは、あなただけではないようです。
気を遣うのは、あなたが相手を大切に思っているからこそとも言えます。
出典:
- ヨムーノ(ベビーカレンダー)「2025年6月調査」 https://www.ben54.jp/news/2567
- 株式会社AlbaLink「2024年7月5〜6日調査」 https://resemom.jp/release/prtimes/20240716/119244.html
私の場合
結婚して早々から、盆と正月には義実家へあいさつに行っていました。
仏壇に参るためのお供えは、私が用意していました。
どんなものがいいのか。金額は、いくらくらいにすればいいのか。
夫に聞いても、返ってくるのは「何でもいいよ。」
それで話は終わりでした。
心の中では「ええっ、あなたの実家でしょ?何がいいかなんて知らないし!決めてよ」と思っていました。
夫はこちらに顔を向けず、自分の趣味のことばかりしていました。
あまり聞きすぎると不機嫌になり、これはこれでまた気持ちが暗くなったものでした。
お供えの中身や金額に、これという正解がわからないまま一人で決める…。
それは、思っている以上に気を遣う仕事だと思います。
もしあなたにも似た場面があるなら、その疲れは気のせいではないのかもしれません。
では、その「気を遣う仕事」の中身を見える形にしてみましょう。
義理ごとの「見えない仕事」を、まず書き出してみる

「全部私」に見える負担も、小さな仕事の積み重ねです。
夫に話す前に、まず自分の負担を見える形にしてみましょう。
連絡・日程・手配・お礼・記録。気づかれにくい5つの仕事
義理ごとは、「贈り物を買う」「香典を包む」といった目に見える作業だけではありません。
その前後に、気づかれにくい小さな仕事がたくさんついています。
① 連絡と窓口
義実家や親戚からの連絡を受ける。
こちらから連絡する。
誰に伝えて、誰に伝えていないかを、頭の中で覚えておくか、記録しておく。
② 日程調整
法事や集まりの日程を、親戚の都合と家族の予定を合わせて決める。
③ 手配
品物を選ぶ、注文する、届ける。
お店や会場を予約する。
④ お礼・お返し
いただいたものへの、お礼の連絡やお返し。
何を、いつ、どんな形でするかを考える。
⑤ 記録や気配り
誰に何を贈ったか、前回はどうしたかを覚えておくか、記録する。
相手の好みや、体調、家族の状況にも気を配る。
こうして並べてみると、「全部私」の中身が少し見えてきませんか。
夫が気づかないのは、悪気があるというより、見えにくい仕事だからなのかもしれません。
それでも、見えにくい仕事ほど、引き受けている人の疲れは溜まりやすいものです。
5分でできる書き出しワーク
ここで、もしよかったら、5分だけ紙に書き出してみませんか。
書き出すのは、次の3つだけです。
- いつ(時期・頻度)
- 誰に(義母・親戚・近所など)
- 何を(連絡・贈り物・手配など)
そして、それぞれに「どのくらい気が重いか」を、3段階(軽い・ふつう・重い)でつけます。
たとえば、こんな書き方です。
- 年2回(盆・正月)/義実家/お供えの用意 → 重い
- 年に数回/義母への連絡 → ふつう
- 年末/親戚への挨拶状 → 軽い
あくまで書き方の例ですので、あなたの家の項目に置き換えてください。
きれいにまとめなくて大丈夫です。思いついた順で十分です。
今はまだ、分けたり、判断したりしません。
「減らす」「夫に頼む」と考えるのは、もう少しあとのことです。
書き出すだけで、頭の中のごちゃごちゃが、少し外に出てくれることがあります。
感じ方には個人差がありますが、「思ったより多かった」「意外と軽いものもあった」と気づく方もいらっしゃいます。
書き出してみて、いちばん気が重いのはどれでしたか。
その一つに、あなたの本音が隠れているのかもしれません。
夫を責める前に。怒りの下の気持ちと、夫の側の見え方

「夫は何もしない」不満や怒りの下には、「私を認めてほしい」気持ちが隠れているかもしれません。
逆に、夫の側の見え方も、「かもしれない」で想像してみます。
「夫は何もしない」の下にある気持ち
「夫は、なんにもしてくれない」
そう思うとき、胸の中に怒りがわきあがる日もあるかもしれません。
実は、その怒りの下に、別の気持ちが重なっていることがあります。
- 私のがんばりに、気づいてほしい(認めてほしい気持ち)
- ずっと一人で背負ってきて、さみしい(一人で背負ってきた寂しさ)
- 本当は断りたいのに、断れない(断れない自分への罪悪感)
怒りは、悪い感情ではありません。
「これ以上は、しんどい」と教えてくれる大切なサインだと私は考えています。
怒りの下にある気持ちに気づくことは、自分を責めるためではなく、自分の本音を聞くための入口です。
イライラの奥にあるものについては、こちらの記事でもお話ししています。

「妻だから」という思い込みに気づく
義理ごとを引き受けることが、いつの間にか「妻の役目」になっていた。
そんなことは、ありませんか。
少し、問いかけてみます。
- いつ頃から、それが当たり前になったでしょう
- 誰かが「あなたがやって」と決めたでしょうか。
それとも、気づいたら自分がやっていたでしょうか - 「妻だから」「嫁だから」と、自分に言い聞かせたことはありませんか
答えが出なくても、大丈夫です。
「そういえば、いつの間にか私の役目になっていたな」と気づくだけで、十分です。
そして、「引き受けてきた自分」を責めなくていいと思います。
家族の中が穏やかであるように、がんばってきたからこその今です。
罪悪感が出てきたら、「それだけ真剣にやってきたんだな」と、そっと受けとめてあげてください。
「妻だから」という言葉は、いつ、誰が決めたものなのでしょうか。
夫の側には、こう見えているのかもしれない
ここから先は、夫を弁護するための話ではありません。
あなたが「どうしたいか」を決める材料を増やすために、ちょっとした想像力をはたらかせる時間です。
夫の側には、こんなふうに見えているのかも…と意識を向けてみましょう。
- 気づいていない
(妻がやってくれているのが、見えていない) - 頼まれていない
(「やって」と言われたことがない) - 妻がやるのが当たり前になっている
(長年そうだったので、疑問に思わない) - 自分の親族だからこそ、関わりにくい
(親や親戚との間に、独特の気恥ずかしさや遠慮がある)
あくまで「かもしれない」という想像で、どの夫にも当てはまるわけではありません。
また、夫を診断したり、決めつけたりするものでもありません。
全部やってきた妻からすると、想像してみてもモヤモヤが残る日はあります。
それでも、かまいません。
「わかった上で、それでも疲れた」という気持ちも立派な本音です。
もし、夫婦で会話そのものが噛み合わないと感じる方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

私がやる・夫に渡す・減らす。3つに分けて考える

「全部やる」か「全部やめる」かの二択ではなく、「私がやる・夫に渡す・減らす」に分けると、選べることが見えてきます。
書き出した仕事を、3つに分ける
さきほど書き出した仕事を、次の3つに分けてみます。
(a)私がやる(やりたい・やってもいいと思えるもの)
(b)夫に渡す、または一緒にやる
(c)減らす・やめる
義実家の付き合いを夫に任せたいと思っても、すべてを渡せるとは限りません。
反対に「全部やめたい」と思っても、実際には続けたほうが良いものも混ざっているはずです。
だからこそ、一つずつ分けてみます。
たとえば、こんな分け方があります。
- 義母へのお礼の連絡は、私がやりたいので(a)
- 法事の日程の連絡は、夫の親族なので(b)
- 毎年の細かな贈り物は、負担が大きいので、いったん(c)に
これも、あくまで一つの例です。
全部を一度に分けようとしなくて大丈夫です。
書き出した中から、気が重い順に1〜2個だけ、仮に置いてみてください。
仮置きなので、あとで動かしてもかまいません。
まずは、ここから試してみてくださいね。
夫に渡すときの頼み方
(b)に置いたものを夫に渡すときは、次の3つを意識してみてください。
①小さな単位で頼む
「親戚のことを全部お願い」と言われても、何から手をつけていいか、わからなくなる方もいるようです。
「義母への連絡だけお願い」のように、一つの仕事に区切ります。
②期限と目的を先に伝える
「来週の金曜までに、法事の日程を義母に確認してほしいの。親戚への連絡を、私が進めたいから」
いつまでに、何のために、を先に伝えると、夫も動きやすくなるかもしれません。
③渡したあとは、夫のやり方を見守ってみる
夫なりのやり方で、ひとまず任せてみます。
少し雑に見えて、口を出したくなることもありますよね。
そんなときは、ぐっとこらえる日があってもいいと思います。
やってくれたことを、まず受けとめてみてください。
ただ、夫の反応は人によって違います。
すんなり動いてくれる方もいれば、うまくいかない日もあります。
それは、あなたの伝え方が悪いからとは限りません。
私の場合
私は夫に、「お義母さんにはあなたから渡してよ。ちゃんと挨拶も。大黒柱なんだから」と頼みました。
けれど結局、夫は義母に「ん」と言って渡すだけでした。
私が横から、「お仏壇にお供えしてください」と添えなければなりませんでした。
夫はそのことを、まったく気にしていない様子でした。
随分あとになって、思ったことがあります。
慣れ親しんだ親子関係なので、結婚したからといって改まることができなかったのだな、と。
夫の様子は、今もあまり変わりません。
私が「こうしてほしい」と思うことと、夫の見ている景色は違うのかもしれませんね。
私は、ちゃんとしたいから、ちゃんとする。
今は、そう割り切れています。
これは、あくまで私の場合の話です。
割り切れば誰でも楽になるという意味ではありません。
割り切れない日があっても、自然なことだと思います。
私のように「自分がやる」を選ぶ方もいれば、「減らす」を選ぶ方もいます。
どれが正解、ということはありません。
減らす・やめるときの考え方
(c)に置いたものを実際に減らすときは、急がなくて大丈夫です。
おすすめは、次の順番です。
- まずは、夫と相談してみる
- 減らすのは、まず一つだけ
- 気持ちが動かないものは、無理に変えない
減らしたあとに、「やっぱり戻したい」と思う日があっても、かまいません。
決めたあとで見直すこともできます。
お礼や贈り物の形は、家庭や地域、親族との関係によって違います。
ですので、金額の目安や「こうしなければいけない」といった決まりごとは、この記事ではお伝えしません。
ご不安な点は、ご自身の家族や、信頼できる身近な方と相談してみてください。
迷ったときは、「私は、どのくらいなら無理なく続けられそうかな」と、自分に聞いてみてください。
50代の義理ごとは増えやすい。楽な距離は自分で決めていい

50代は、義理ごとが増えやすい時期でもあります。「切る」でも「我慢」でもなく、楽な距離は自分で決めていいのです。
親の介護・法事・子の結婚が重なる時期に、これからを考える
50代は、親の年齢が上がり、介護や法事といった場面が増えてくる時期です。
子どもが結婚する年代になれば、相手方の親族とのおつきあいも加わります。
これまでの義実家づきあいに、新しい義理ごとが重なっていくことがあります。
これは、不安をあおるための話ではありません。
「そういう時期に入っているのだな」と、心の準備をしておくための話です。
だからこそ、少し立ち止まって、考えてみませんか。
これから先、どのくらいなら無理なく続けられそうですか。
「ここまでなら、気持ちよくできる」
「ここからは、少し荷が重い」
その線引きを、頭の中で言葉にしてみるだけでも十分です。
距離は「切る」のではなく、自分で決めるもの
義実家や親戚との距離というと、「全部続ける」か「縁を切る」か、のように感じてしまうことがあります。
でも、その間には、いろいろな距離があります。
この記事では、離婚や縁切りをおすすめしません。
我慢だけを続けることも、おすすめしません。
その間にある、あなたにとって楽な距離を、自分で決めていいと私は考えています。
決めるのに時間がかかる自分を、責めなくて大丈夫です。
決めたあとで、見直してもかまいません。
私の場合は、夫が変わらなくても、「私はちゃんとしたいから、ちゃんとする」と決めています。
それは、私にとって、距離を自分で決めた一つの形でした。(これは私の場合の話で、同じ形がどなたにも合うとは限りません。)
夫婦の距離そのものを考えたい方は、こちらの記事も読んでみてください。

気持ちの整理に迷うときは、信頼できる人や相談先に話してみる、という選択肢もあります。
つらさが続いて、眠れない・食欲がないなど、心や体に負担を感じるときは、一人で抱えずに、医療機関や公的な相談窓口にも相談してみてください。
よくある質問
夫に言っても動いてくれないとき、どうしたらいいですか?
動いてくれない日も、あるかもしれません。
小さな単位で、期限と目的を添えて頼むと、伝わりやすくなることがあります。
それでも難しいときは、「私がやる・夫に渡す・減らす」の分類に戻って、自分で決められるところから進めてみてください。
義実家へのお礼を妻ばかりが出していますが、減らしても失礼になりませんか?
お礼の形は、家庭や地域、親族との関係によって違うため、一概には言えません。
まずは夫と相談して、一つだけ見直してみるのも一つの方法です。
金額や決まりごとは、ご家族や身近な方とも確認してみてください。
夫の親族に嫌われないか心配で、やめる決断ができません。
心配になるのは、相手との関係を大切に思っているからだと思います。
決めるのを急ぐ必要はありません。
まずは、いちばん負担の軽いものから、夫と一緒に考えてみてください。
全部やめてしまいたいと思う自分は、冷たいのでしょうか?
冷たいからではなく、それだけ長く引き受けてきたからかもしれません。
「全部やめたい」という気持ちは、疲れを知らせるサインの一つかもしれません。
その気持ちを責めずに、まずは5分の書き出しから始めてみてください。
夫に話すと、不機嫌になったり言い返されたりしそうで切り出せません。
そう感じるのは、自然なことです。
いきなり大きな話をせず、「一つだけ相談したいの」と、小さな話から始めてみてください。
話しにくいときは、メモや短いメッセージで伝える方法もあります。
まとめ:全部抱えなくても、全部やめなくてもいいあなたへ
夫が親戚づきあいを妻任せにして疲れているのは、あなたが人間関係に冷たい人だからではありません。
この記事では、次のことをお伝えしました。
- 義理ごとの「見えない仕事」は、書き出すと見える形になること
- 「私がやる・夫に渡す・減らす」の3つに分ければ、二択ではなくなること
- 楽な距離は、切るのでも我慢するのでもなく、自分で決めていいこと
今日は、5分だけ、書き出しワークをやってみませんか。
「いつ・誰に・何を」と「気の重さ」を、紙に書くだけで十分です。
分けるのも、夫に話すのも、そのあとで大丈夫です。
私は、自分の気持ちを大切にしながら、夫との関わり方を考えるヒントをメルマガでお話ししています。
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