諏訪大社の四社まいりは、多くの人々に愛されている参拝方法です。
この記事では、諏訪大社の御朱印の魅力といただき方について詳しく解説します。
さらに、御朱印帳の使い方を紹介します。
諏訪大社の御朱印のもらい方
諏訪大社とは
諏訪大社は信濃國一之宮。
長野県の諏訪湖周辺に四社に分かれて鎮座する神社です。
諏訪大社のご祭神
四社の名称 | ご祭神 | 所在地 |
---|---|---|
上社前宮 かみしゃまえみや | 八坂刀売神 やさかとめのかみ | 茅野市 |
上社本宮 かみしゃほんみや | 建御名方神 たけみなかたのかみ | 諏訪市 |
下社春宮 しもしゃはるみや | 建御名方神 たけみなかたのかみ 八坂刀売神 やさかとめのかみ 八重事代主神 やえことしろぬしのかみ | 諏訪郡 |
下社秋宮 しもしゃあきみや | 建御名方神 たけみなかたのかみ 八坂刀売神 やさかとめのかみ 八重事代主神 やえことしろぬしのかみ | 諏訪郡 |
諏訪大社のご利益
農業・漁業・海の守り神、勝負、開運、縁結び・子授け
諏訪大社四社の四御朱印
四社それぞれの御朱印があります。
すべて違うので四御朱印をいただきましょう。
上社前本宮の御朱印(令和5年1月26日)
上社前宮の御朱印(令和5年1月26日)
下社春宮の御朱印(令和5年1月26日)
下社秋宮の御朱印(令和5年1月26日)
四社巡りの順番はどこから?
御朱印をいただく順番に決まりはありません。
お諏訪さまについて
Q.お参りの順番に決まりはありますか?A.特に決まりはありません。回りやすい順番でお参りください。
信濃國一之宮 諏訪大社公式HP
四社参りの記念品のもらい方
四社目の御朱印をもらう時に「御朱印は四社目です」と申し出て、記念品を受け取ってください。
何も言わなければ、気づいていただけないこともあります。
2023年(令和5年)1月は記念品は朱色のがま口。
2023年(令和5年)5月は若草色のがま口。
諏訪大社の御朱印の費用
諏訪大社の御朱印の初穂料は各社一体(1枚)500円です。
御朱印帳も欲しい時は、別料金で購入してください。
特別な御朱印帳または色紙形式の御朱印は金額が変わります。
その都度ご確認くださいね。
- 四社まいり特別限定御朱印
- 夏詣特別限定御朱印帳
- 御柱祭限定御朱印帳 など
御朱印帳は通常期と限定特別がある
通常期の御朱印帳の他に、特別な御朱印帳が頒布されることがあります。
通常期「御朱印帳」
通常は3種類の御朱印帳が用意されています。
- 大(黒・ケース入り)2,000円
- 小(朱・紺)各1,000円
- 御朱印料 500円
大を開くと、前から順番に前宮、本宮、春宮、秋宮と御朱印のページが決まっています。
小の大きさは約11.2×16㎝で標準の御朱印帳のサイズ、黒は大きめです。
四社まいり特別御朱印色紙
令和4年式年造営御柱大祭の年には四社まいり用の色紙がありました。
色紙は3,000円で、この金額には四社の御朱印の初穂料(1枚500円×4)が含まれていました。
夏詣限定「御朱印帳」
夏の一時期だけ、諏訪湖の花火大会をモチーフにした限定御朱印帳が売り出されました。
2023年は7月15日から上社本宮と下社秋宮で頒布されました。
数に限りがある御朱印帳です。
2023年8/7~8/14は夏詣限定うちわがあったそうです。
2024年も注目です。
7年に一度 限定「御朱印帳」
2022年は7年に一度の「式年造営御柱大祭」、通称「御柱祭」がありました。
この年は「御柱年限定御朱印」という特別な御朱印が授与されました。
約100年前(大正15年)に押されていた記念印を復刻したものです。
神鏡の中に神器である薙鎌がデザインされています。
次回は、令和十年(2028年)で戊(つちのえ) 申(さる)の年です。
特別な御朱印が出るか楽しみですね。
式年造営御柱大祭は「しきねんぞうえいみはしらたいさい」と読みます。
御柱祭(おんばしらさい)とも言われます。
七年に一度、寅と申の年に宝殿を造営し、社殿の四隅にある御柱(モミの大木)を建て替える祭りです。
諏訪大社の御朱印はどこでもらえるか
社務所(授与所)に「御朱印受付」の貼り紙が出ています。
こちらで御朱印をいただきます。
また、御朱印帳の購入もできます。
諏訪大社の御朱印には直書きと書置きがある
諏訪大社の御朱印は、直書きと書置きと両方あります。
御朱印帳に御朱印を書いてただく場合を直書きといいます。
読み方は「じかがき」です。
それに対して、すでに用意された紙御朱印(かみごしゅいん)は書置きといいます。
読み方は「かきおき」です。
書置きは自分で御朱印帳に貼ります。
御朱印帳を忘れた時は助かります。
私は御朱印帳を持っていなかったので、「紙御朱印をください」と言っていだたきました。
通常、書置きは参拝日は自分で書き入れることになりますが、諏訪大社では神職が日にちを入れてくださいました。
諏訪大社の御朱印の受付時間
授与所の受付時間をまとめました。
受付時間 | |
---|---|
諏訪大社 上社前宮 | 授与所 9時〜16時半 |
諏訪大社 上社本宮 | 授与所 8時半〜17時 |
諏訪大社 下社春宮 | 授与所 8時半〜16時半 |
諏訪大社 下社秋宮 | 授与所 8時半〜17時 |
授与所を閉めるギリギリに時間に行くのは控えましょう。
神職も一日を終えるお仕事があります。
お邪魔にならないように時間には余裕をもって行けるといいですね。
私の四社巡り記事はこちら
諏訪大社の歴史や伝説からこだわりの順番を考え、実際に1日で四社を巡ってみました。
御朱印や記念品のトリビアもまとめてあるのでよかったら読んでくださいね。
御朱印帳の使い方:簡単ガイド
御朱印帳の使い方を初心者向けに紹介します。
新しい御朱印帳が手元にきたらまず最初にやることです。
表紙に「御朱印帳」と書く
すでに「御朱印帳」と書かれているものはそのまま使います。
表紙に白い紙が貼られているものは「御朱印帳」と記入します。
別に白い紙が同封されているものは「御朱印帳」と記入して貼ります。
綺麗に書く自信がない人は、達筆な方にお願いしても大丈夫です。
神社仏閣で購入するなら、御朱印をいただく時に表紙もお願いする方法があります。
ただ、観光地だったり、人が多かったりすると断られることがあります。
事前に確認しておくと良いでしょう。
名前や住所を書く
他の人の御朱印帳と同じということがあります。
最近は、御朱印集めをする人が増えているので、他の人の御朱印帳と取り違えないことは重要です。
そのために「表題」または「表紙裏」に自分の名前を小さく記すと良いでしょう。
表紙裏に住所や連絡先を記載しておくと、紛失した際に返ってくる可能性があります。
個人情報を書くことに抵抗がある人は、自分のものとわかる印を入れたり、しおりをはさむなど工夫をしましょう。
1ページ目は伊勢神宮?
御朱印帳の1ページ目は、伊勢神宮内宮に敬意を表し空けておく考えがあります。
伊勢神宮内宮は日本の神社のトップ オブ トップと考えられているからです。
これは参拝者の気持ちの問題で絶対ルールではありません。
日本の神さまは楽しいことがお好きなようです。
ルールにしばられ過ぎずに、神さまとのご縁をいただいた証として御朱印集めを楽しめたらよいですね。
ただ、1ページ目を空けておきたいのなら、御朱印をいただく時に神職に伝えておきましょう。
申し出ない場合は、1ページ目にその神社の御朱印をいただくことになりかねません。
片面または両面使用を決める
御朱印帳の使い方に絶対のルールはありません。
中の紙の片面のみ使用か、両面を使用かは、それぞれのメリットとデメリットを考えて決めましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
片面のみ使用 | ・蛇腹式だと 御朱印が一覧できて見栄えがいい | ・コストが両面使用の倍かかる ・保管スペースが増える |
両面使用 | ・片面のみ使用の 2倍量の御朱印が集められる | ・裏写りが気になる ・裏写りを理由に断られるかも |
御朱印帳カバーや袋を用意する
御朱印帳はデリケートな和紙で作られています。
水濡れや摩擦、長期持ち運びなどで傷みやすいです。
特に水濡れは御朱印がにじんでしまいます。
できれば、カバーや袋を使って丁寧に扱いたいですね。
ご自身の参拝スタイルに合わせて探してみるのも楽しいですよ。
御朱印帳の選び方
最近は神社仏閣でも期間限定やキャラクターデザインなど特別な御朱印帳が増えています。
同じように御朱印帳もさまざまなデザインがあります。
御朱印帳は、神社仏閣のほか、文具店やオンラインショップなどで購入ができます。
製本のタイプは2つ
御朱印帳の製本には、次の形式があります。
- 蛇腹式:一枚の長い和紙を折りたたんだもの
- 紐綴じ式:紐で綴じた本形式、ブック式
メリットデメリットを見て、ご自身の使いやすいものを選びましょう。
いずれのタイプも墨が他のページにつかないように、気をつけましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
蛇腹式 | ・蛇腹を広げると御朱印が一目瞭然 ・記入しやすい。 | ・御朱印の順番を入れ替えることはできない ・持ち運びで蛇腹が開いてしまうと傷みやすい |
紐綴じ式 | ・コンパクトで持ち運びしやすい ・紐を外せば御朱印を好きな順番に並び換えることができる | ・平らに広げにくい。 ・そのため記入を断わられることも |
紙質、サイズ、デザイン
紙質は裏写りしない和紙で
墨の乾きがよく筆書きに適した奉書紙(ほうしょがみ)がおすすめです。
よくあるサイズは文庫本サイズとB6サイズ
- 文庫本サイズ:縦16cm横11cm
- 大判サイズ(B6判):縦18cm横12cm
デザインに決まりはない
最近は、伝統的なデザインのものからモダンなもの、アニメ、ご当地キャラまでさまざまなものがあります。
デザインに決まりはないので、お好みで選んでみましょう。
御朱印授与のマナー大全集
近年、御朱印集めをする人が増えています。
それに従ってトラブルも増えているようです。
神さまへ敬意の気持ちをもって、マナーも守りたいものです。
ここでは、神社で御朱印を授かる時のマナーを簡単に説明します。
お寺でいただく時も同じように考えください。
ご自身で参拝し人に頼まない
御朱印は参拝した証です。
病気やその他やむを得ないご事情でなければ、ご自身で参拝されるのがよいです。
神さまは目には見えません。
目には見えないけれどいらっしゃるのです。
遠く離れていても、お参りのお気持ちは届くと思います。
神社の由緒、ご祭神は知っておく
下準備として、参拝する神社のご祭神や由緒を知りましょう。
参拝とは、神さまと向き合うことでもあります。
人でいうなら、どこの誰とわからない相手に崇敬の念をもって接することができますか?
今まさにご縁をいただくのです。
お相手となる神さまのことを知ったうえで参拝なさるのがご縁を深くすることになります。
神社と寺を一緒にしないのが無難
御朱印帳を神社用と寺用と分けなければいけないというルールはありません。
一冊の御朱印帳に神社と寺の御朱印をいただくことの善し悪しは、それぞれの神社仏閣のお考えにもよります。
混じっていると朱印を断られることもまれにあるようなので、初心者で迷うようなら別々にしておくのが無難だと思います。
朱印料の小銭を用意しておく
朱印料は、神社は初穂料(はつほりょう)、寺はお志や志納料(しのうりょう)といいます。
朱印料の相場は300~500円、高くて1,000円くらいに見受けられます。
決まっているところは金額が表示されています。
釣銭のないように小銭を用意しておくのは案外重要です。
朱印料が分からない場合は「御朱印代はいくら納めたらよいですか」と遠慮なく尋ねてください。
朱印料が決まっていれば教えてくれます。
決まっていなければたいていは「お気持ちで」と言われます。
「お気持ちで」の場合、こちらが何も言わなければ出した金額を受け取られます。
そこがわかっていないと、500円のつもりで千円札を出したのにお釣りがこなくてモヤモヤすることになりかねません。
神さま仏さまの前でお金の話ははばかられがちですが、うやむやのまま心にしこりを残すのなら、素直に教えていただくのがよいと思います。
受付時間は守る
普段行くことができない地域の御朱印は、一日に何か所も回るということがあるかと思います。
最後の方は時間が足りなくて、受付時間を過ぎることもあるかもしれません。
基本的に受付時間をすぎれば御朱印をいただくことはできません。
複数の神社をお参りする時は時間に余裕をもって計画を立てましょう。
御朱印帳は開いて渡す
多くの人が御朱印を求めて来られています。
御朱印帳を開いて渡すことにより、神職は御朱印帳の空きページをすぐに見つけることができ、スムーズに御朱印をいただけます。
また、日本の伝統的な作法として、物を丁寧に大切に扱うことや、相手を想う所作があります。
開いて渡すのは美しい所作のひとつです。
社務所のない神社の場合は配慮も大切
社務所や授与所がない神社は神職が常駐していないので御朱印をいただくのは難しいです。
御朱印はないと思った方がよいかもしれません。
神社によっては、ホームページなどで御朱印が欲しい人向けの案内が出ていることがあります。
事前連絡で対応してくださることがあります。
そのような場合、神職は普段は別のお仕事をされていたり、いくつかの神社を兼務されていたりします。
なので、早朝、夜遅く、直前の連絡は避けるなど、ご迷惑にならない配慮をしたいものです。
本来は参拝後に御朱印をいただく
一般的に参拝の後に御朱印をいただくことが礼儀とされています。
ただし、混雑している場合には、参拝前に御朱印帳を預けて、参拝を終えた後に御朱印を受け取ることも行われています。
この場合、他の人の御朱印帳と間違わないようにしましょう。
御朱印の書き方はお任せする
御朱印は書き手がいつも同じとは限りません。
同じ人でも書く度に少しずつ違っています。
また、見栄えのする達筆の御朱印や他の御朱印のように格好よく…と思うという気持ちもわかります。
ですが、「それはそれでよし」と大らかな気持ちになれるといいですね。
待っている間はお静かに、写真撮影はひと言断ってから
最近は、SNSで情報発信することが普通のことのようになって、動画や写真もつい撮ってしまいがちです。
御朱印をいただいている間は、静かに待ち、写真や動画撮影はひと言断ってからでいかがでしょうか。
転売や誰かから買うことはしない
令和元年5月1日は令和初日でした。
この日、明治神宮などで御朱印を手に入れようとする長い列ができ、一時は10時間待ちになりました。
そして、通常初穂料500円の御朱印がネット上で、数千円から数万円、場合によっては数十万円で高額転売される事態が発生しました。
この転売行為は多くの批判を呼び、神社側は御朱印の意味を訴えました。
あなたにとって御朱印とは?今一度考えてみたいですね。
御朱印帳の保管
御朱印帳の保管方法に厳密なルールはありませんが、神社や仏様の名前が記されているため、丁寧に扱うことが肝心です。
お札やお守りと同様に、神棚や仏壇に置くと良いでしょう。
神棚や仏壇が無い場合は、ご自身が大切に仕舞って置ける場所やホコリや湿気から守れるような本棚などに保管するのが適しています。
御朱印帳の処分の仕方
神さまとご縁をいただいた証の御朱印ですが、何かの事情で仕舞いをすることもあります。
可燃ごみとして出す
可燃ごみとして出すのが最も簡単な処分の仕方です。
それは心が痛むという方は、次のお焚き上げや古神札納所はいかがでしょう。
お焚き上げ
ご縁いただいた神社に御朱印帳に持って行き「お焚き上げ」していただくのが最も丁寧な扱いになると思います。
授与所で申し出るか、事前に問い合わせてください。
その際、お焚き上げの費用も確認しましょう。
お焚き上げの初穂料の目安は5千円~1万円です。
遠方で難しい場合は、近くの神社でご相談を。
古神札納所
簡易的には、神社にある古神札納所(こしんさつのうしょ)といって古い神札やお守りを納める場所に持って行くのでもよいと思います。
神社に費用の決まりがなければ、古神札納所にお賽銭箱が設けられていることが多いので、そちらに「お気持ち」を納めてください。
納める時は、プラスチック・ビニール系、金属の装飾は外しておくのがよいでしょう。
まとめ:諏訪大社の四社御朱印集めをスタンプラリーにしないために
諏訪大社の御朱印をいただく際には、四社のご祭神やご利益を押さえて参拝しましょう。
厳密な決まりはありませんが、御朱印帳の選び方や使い方、また御朱印を受ける時のマナーを紹介しました。
日本の文化を敬い、諏訪大社の神さまとご縁を結んだ記念の御朱印を大切に思う…。
その想いが巡り巡って、やがてご利益をいただくことになるのだと思います。
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