【もう年だから】なぜ年齢を話題にするのか?その心理と行動

「年を取ったから」という言葉は、心理的な側面が大きく関わっています。

特に自分の年齢に敏感な人たちは、このフレーズを無意識に使うことが多いかもしれません。

年齢を重ねるにつれて起こる心身の変化は避けがたいですが、いつまでも若々しくありたいという願いは自然なことです。

この記事では、年齢に対する心理に焦点を当ててご紹介します。

この記事の目次

「年を取ったから」と考える心理

日本では年齢を気にする傾向が強いと言われています。

日常会話においても、よく年齢に関する話題が出ます。「年を取ったから」という考え方には、次のような心理的な理由があります。

責任の転嫁

「年を取ったから」と考える背景には、年齢を理由に何かができないと責任を転嫁することがあります。

年を重ねると仕事でのミスが増えたり、約束の時間を忘れることがありますが、実際は年齢がそれほど高くなくても、この言葉を使う人がいます。

これは、年齢を言い訳にして自分を守る行動です。

完全に自分の責任ではないときに「年齢」を理由にすると、他人からの非難を避けやすくなります。

そうすることで、ミスを年齢のせいにして正当化することができます。

共感を求める心理

「年を取ったから」という表現は、相手との共感を求めるために使われることがあります。

「わかりますよ、その気持ち!」という共感を得たいと願っています。

仲良くなりたい人との会話を盛り上げ、親密さを深めるために、同世代の人にこの話題を振ることが多いです。

共通の話題があると親近感が湧き、心の繋がりを強める狙いがあります。

興味のない人や見知らぬ人には、自分の年齢について話すことは少ないでしょう。

賞賛を求める心理

「年を取ったから」という発言は、外見や能力に対する他人の賞賛を求める心理から生じることがあります。

この言葉は、自分をわざと劣っているように見せかけるものです。

このような言葉に、相手は「そうだね」とは返せず、「全然そんなことないですよ」「まだまだ若いですよ」と返さざるを得ません。

このタイプの賞賛を好む人々は、実際にはそう思っていないにも関わらず、自己卑下することで他人からの承認を得ようとします。

一定の承認欲求は誰にもあるものですが、自分が年上であることを強調することは、賞賛を無理に求めているような行動です。

コンプレックスが原因

「年を取ったから」と言う背景には、コンプレックスが隠れていることが考えられます。

実際の年齢より老けて見える、若い人たちの話題についていけない、同年代に比べて体力が落ちているなど、気になるポイントがあるかもしれません。

年齢に関連したコンプレックスがあると、若さに執着し、若い頃に年配者に対して持っていた視点を他人に向けられることへの不安を感じるようになります。

このような若さへの執着は、ファッションのトレンド追求など、無理が目立つ行動に繋がり、さらなるコンプレックスを生む悪循環に陥ることもあります。

優越感を求める心理

「年を取ったから」と言うことは、年上が年下に対して優越感を示したいという心理から来ている可能性があります。

年齢が上の方が優れていると考える人たちは、自分の年齢を理由に威張ることを好む傾向があります。

学生時代の部活動での先輩と後輩の関係をいまだに引きずる人たちは、年上には敬語を使い、年下にはタメ口を使うなど、年齢を基に人間関係のマナーを決めるタイプです。

「年を取ったから」と言うのは、実質的には相手に「年上なのだからもっと敬って」と要求しているようなものです。

保守的な思考の傾向

「年を取ったから」という言葉は、自分が心理的に保守的になっていることを反映しています。

年を重ねるほど、多くの人が保守的な考え方を好むようになり、それを自然なこととして受け入れます。

年齢と共に訪れる身体的な変化や疲れやすさは避けられない現実ですが、これらを自然な過程として受け止める傾向があります。

保守的な人は周囲と異なることを恐れ、目立たずに安全な立場を選びます。

変化を望んでいても、常に「このようであるべき」という枠組みの中で安全を求めることが多いです。

年齢意識が強い人の特徴的な行動

「年を取ったから」と言う人や、「年を取ればわかる」と若者に言う人は、日常生活で以下のような行動をすることが多いです。

注意力の不足

年齢を理由にする人は、周囲が自分の行動を寛容に受け止めると期待しているため、注意力が低下する傾向があります。

彼らは「この年齢ならミスは仕方ない」と考え、物事に対して失敗を前提にした取り組みをします。

重要な場面でさえも、「もう年だから」と考え、諦める傾向が強く、年齢のせいでできなくなったことに対して努力をしなくなります。

他人の年齢への関心

「年を取ったから」という人々は、他人の年齢に興味を示すことが多く、特に同年代の人との比較に注目します。

彼らは「今何歳ですか?」などと直接年齢を尋ねることがあり、「若く見えますね」と言いつつ、実際には自分の自信を確かめたいという心理が働いています。

過去への思い出話

年齢を気にする人たちは、よく昔の話をする傾向があります。

彼らは「若い頃は夜遅くまで遊んでいた」「20代のころは人気があった」といった過去の自分の成功や魅力を自慢することが多いです。

若かった頃の自分への強い執着を示し、現在と比べて過去を良い方に美化しています。

昔の自分の偉業や活躍を話すことで、自己肯定感を得ようとするのです。

昔話を共有できる相手とは、同じ世代のつながりを感じ、安心する傾向があります。

他人を褒めることが多い

「年を取った」と感じる人たちは、しばしば自分を卑下して他人を褒めることが多いです。

「自分は年を取っているからできないけど、あなたは素晴らしい」と言いながら、自分を低く見せつつ他人を賞賛する傾向があります。

彼らは他人を褒めることで、場の雰囲気を和やかにし、調和を重視することが得意です。

自分を低く見せて笑いを取ることもしばしばあり、必ずしも真剣に年齢を気にしているわけではありません。

若く見えたい願望

近年、実際の年齢よりもかなり若く見える人が目立っており、年齢を気にする人たちはそういった「若見え」を望む傾向にあります。

外見を若々しく保つことに熱心で、時にはやり過ぎてしまうこともあります。

若く見せようとする努力が過剰になり、気づかずに年齢不相応なファッションを選ぶことがあります。

例えば、若々しいピンクのワンピースなど、年齢に合わないアイテムを好むことがあります。

このような人たちは外見に強いこだわりを持ち、若者の会話やスタイルに合わせようとするあまり、無理が見えることもあります。

まとめ:年を理由にしない生き方

「もう年だから」と自分を卑下することは、自虐的な心理や周囲に何かをアピールしたいという心理からくることがあるでしょう。

「年相応」という言葉はありますが、年齢にとらわれず活動的で前向きな姿勢を持つ人は、周りにも良い影響を与えます。

そういった成熟した大人になることを目指し、自分の年齢を受け入れることが、快適な生活を送るための秘訣かもしれません。

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この記事を書いた人

感情カウンセリング
ヒーリング&リーディング
漢方薬剤師

大学卒業後、製薬会社の学術部で社員教育と医療関係者への情報提供に携わり、その後、整形外科病院で薬剤師として勤務、退職。
現在は、もっと元気にもっと自由になりたい方向けに感情カウンセリングを提供している。

昭和39年生まれ、一男二女の母。
第一子のアトピーをきっかけに桶谷式母乳育児、栄養学、食育を学ぶ。
第三子の妊娠・出産・育児期は夫婦関係や健康にトラブルが続き心身共につらい日々が続いたので、心と体の回復を目指して漢方と心理学を学んだ。

その学びを深めていく中で、バーストラウマやインナーチャイルド、感情などの心の問題に向き合うことで状況を克服。
今では笑顔を取り戻し、日々軽やかに過ごしている。

セッションでは、生きづらさを感じている方の心が軽くなり、日常の幸せに気づき、自分らしさを取り戻していただけるように心掛けている。

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