【いい子症候群】嫌われてしまう?大人のいい子ちゃん。その特徴と治し方

「いい子」とは、子供時代から他人に嫌われないように気をつけて行動してきた人たちのことです。

他人の感情を重視し、人の頼み事を断りづらいなどの特徴があり、このような人は「いい子」である可能性が高いです。

「いい子」になる人の特徴や背景について解説します。

この記事の目次

「いい子」の特徴

他人の目を気にする

「いい子」は、他人からどのように見られているかを非常に気にします。

他人から好意を得たい、嫌われたくないという思いから、他人の態度を敏感に感じ取ります。

他人に受け入れられるため、本当の気持ちを隠したり、自己犠牲を払うこともあります。

自己犠牲

「いい子」は、他人の要求を断るのが苦手です。

自分が我慢すれば周りが幸せになると考え、嫌なことでも耐え忍ぶことが多いです。

断ると嫌われると思い、他人が避けるような仕事も引き受けます。

助けを求められない

「いい子」は他人を助けることはできても、自分が他人に頼るのは苦手です。

人に頼ることは迷惑だと考え、できるだけ自分で問題を解決しようとします。

真面目で責任感が強いため、一人で悩みを抱え込むことがあります。

長男長女

長男や長女は、「いい子」になりやすい傾向があります。

一人っ子の場合は、親の期待を一身に背負うこと、兄弟がいる場合は彼らの世話をする環境から、責任感が強く、真面目な性格になりやすいです。

優しい人ほど、家族のために我慢し、自己犠牲をすることがあります。

優等生

「いい子」は他人から良い評価を得ようと努力するため、真面目で優秀などと信頼されやすいです。

他人を優先する傾向があり、事なかれ主義に流されることもありますが、正義感が強い人は間違ったことには声を上げ、悪口を言う人を注意するなど、不正を放置できない人もいます。

自尊心の課題

「いい子」はしばしば自尊心が低い傾向にあります。

優れた才能を持ちながらも、「常に優れていなければ自分に価値がない」「努力していないと認められない」という圧力を感じることがあります。

「いい子」が一生懸命努力する理由は、自己をそのまま受け入れることができないからです。

完璧主義

「いい子」は、自分がうまくやれることに価値を置き、失敗すると深く落ち込みます。

他人の目や評価に影響されやすく、それが原因で自己を見失い、精神的に不安定になることがあります。

絶対に他人に嫌われたくないという極端な理想を持つこともあり、失敗や否定を受けると「自分はダメな人間だ」「価値のない自分」とネガティブに思い込み、立ち直るのに時間がかかります。

自己認識の不足

「いい子」は、自分の本当の感情を理解するのが難しいことがあります。

他人の感情を優先する生活を送ってきたため、自分自身の感情や感覚の理解が不十分になってしまいます。

結果として、他人の指示や承認がないと行動できないことがあります。

特に親の意向を優先して生きてきた場合、親の価値観を自分のものとしてしまい、共依存に陥ることもあります。

感情の表現が難しい

「いい子」は長い間、自分の感情を抑制してきたため、感情を表すのが難しくなっています。

感情をあまり表に出さないため、他人には自分が何を考えているのか理解されにくいことが多いです。

親子関係によっては、虐待を避けるために感情を隠す習慣が身についていることもあります。

二重性格の可能性

「いい子」の中には、権力者には従順で、権力のない人には冷たくする傾向のある人もいます。

権力者の前では控えめに振る舞いつつ、ストレスのはけ口として立場の弱い人に感情をぶつけることがあります。

外見上は真面目で優秀に見えるが、実際は陰で悪意ある行動をとることもあり、このような二面性を持つことがあります。

「いい子」になる背景

「いい子」になる背景は、幼少期の家庭環境に大きく関係しています。

愛情を得るために「いい子」でいる必要があったり、社会的な見栄を重んじる親の影響、または反抗すると暴力に直面するなど、親子関係が「いい子」の性格形成に影響を及ぼしています。

権威的な親の下でも、反抗的な子供は「いい子」になりにくい傾向があります。

責任感が強く、心が優しい人ほど「いい子」になりやすいです。

「いい子」が苦手とされる理由

「いい子」の態度に対する反感

「いい子」は他人に親切なことが多いのですが、その行動が不誠実だと思われることもあります。

自己犠牲的な振る舞いが、人に媚びていると受け取られることもあり、そのような解釈をする人からは不快感を持たれることがあります。

「いい子」を演じる姿勢

他人に好かれようとしすぎて、過度に気を遣う人は時に反感を買います。

必要以上の行動や過剰な気配りは、不自然と捉えられ、反感を呼ぶことがあります。

「いい子」への信頼性の問題

仕事を完璧にこなし、決して愚痴や悪口を言わない人は、演じていると疑われることがあります。

人々は完璧過ぎる人物に対して疑問を抱くことがあり、「無理をしているのでは」と思われてしまうことがあります。

一方的な正論の押し付け

正義感が強い「いい子」は、自分が正しいと思っていることを強く主張し、他人の立場を考慮しないことがあります。

常に正論を振りかざすことは、思いやりに欠け、自己中心的だと捉えられることがあります。

意見の曖昧さ

「いい子」は他人の意見を尊重し、状況に応じて自分の考えを控えることが多いので、彼らの考えが曖昧になることがあります。

人に嫌われないように周りに合わせる態度は、意見がないように見えたり、誰にでも良い顔をするように思われ、信頼を失うことがあります。

態度の一貫性の欠如

「いい子」の中には、相手の立場によって態度を変える人もいます。

上司や目上の人には従順である一方、部下や目下の人には関心を示さないことがあり、これが信頼を損ねる原因になることがあります。

「いい子」からの脱却方法

疲れる人間関係の避け方

「いい子」は断るのが苦手で、他人に都合よく利用されることがあります。

空気を読む能力や反発しない性格が、依存的な人や精神的虐待を行う人から狙われやすいです。

自分を犠牲にしてまで他人に尽くす必要はなく、自己優先が重要です。

他人を助ける時は、自分の能力や精神状態を考慮すること、精神的・体力的に負担をかける人からは距離を置くことが大切です。

自己肯定感の育成

「いい子」は自分の価値を見落としがちで、他人の評価に敏感です。

しかし、「いい子」として生きてきた人は、他人に故意に害を及ぼすことは少ないはずです。

自己犠牲は優しさや思いやり、忍耐力の表れであり、他人の気持ちを察する能力や状況を理解する能力も「いい子」の長所です。

これらの良い点に焦点を当て、自分を肯定することが重要です。

自己表現の大切さ

「いい子」は他人を優先しすぎることが多く、その結果疲れてしまうことがあります。

嫌なことはしっかりと拒否し、自分の本当の気持ちを表現することが大切です。

他人を思いやる人は、自分の意見も理解されやすいはずです。

自分の考えを伝えた時に、それを否定して自分の意見を押し付ける人は、パワハラやモラハラの可能性があります。

素直な意見を言うことで、自分を利用しようとする人を見極めることができます。

助けを求めること

「いい子」には他人に助けを求めるのが苦手な人もいます。

一人で全てを行おうとすると、効率が落ちて疲れやすくなります。

困った時には周囲の人に援助を求めることも大事です。

これは相手への信頼や敬意の表れでもあります。

直接助けを求めるのが難しい場合は、何らかのサービスを活用して支援を得ることも一つの方法です。

自分を否定しない

「いい子」の行動が原因で「いい子過ぎる」と批判されることがあります。

真面目な人はこのような批判に自問自答することがありますが、自分が意図的に「いい子」を演じていないなら、批判する人との性格の不一致が原因であり、自分を変える必要はありません。

なぜ批判されるのかを尋ねることで、相手との意見の違いを理解することもできます。

人間関係で大切にすることを考える

「いい子」を目指すほど、反感を買うこともあります。

全ての人に好かれることは不可能です。特に、「いい子」であることによって「真面目すぎる」とか「優等生のような態度が気に食わない」と反感を持たれることもあります。

他人の評価に気を取られ過ぎると、自分の核となる部分がぼやけてしまいます。

「礼儀正しく接するが、好かれることに執着しない」「身近な人に好かれていればそれで満足」といった考え方で、自分の人間関係で重視することを明確にすることが大切です。

自分と親の感情の区別

「いい子」になる背景に親子関係が関わっている場合、親の感情を自分の感情より優先することがあります。

「これをしたら親はどう思うだろう」「親が怒るからやめておこう」と考えることがあれば、一度立ち止まって考え直すことが重要です。

自分の人生は親のものではなく、自分自身の感情や願いが最も大切です。

親の感情と自分の感情を分けて考え、自分の感情にどう対処するかを意識しましょう。

まとめ:いい子ちゃんな自分をやめたい人へ

「いい子」とは、他人に嫌われないように努め、他人を優先する性格の人々を指します。

この性格は、幼少期の家庭環境や親子関係の影響を受け、自己犠牲や完璧主義、自尊心の問題を抱えることが特徴ですが、それには様々な課題も伴います。

重要なポイント:

  • 他人を優先し過ぎることによる疲れ。
  • 自己表現の大切さと自己肯定感の不足。
  • 状況によって態度を変える二面性の問題。
  • 親の感情と自分の感情を区別することの難しさ。

これらの性格特性により、「いい子」は自己否定や他人への依存に陥りがちです。

自分を表現し、自己肯定感を育てること、さらに親の影響から独立することが、健全な人間関係の構築には重要です。

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この記事を書いた人

感情カウンセリング
ヒーリング&リーディング
漢方薬剤師

大学卒業後、製薬会社の学術部で社員教育と医療関係者への情報提供に携わり、その後、整形外科病院で薬剤師として勤務、退職。
現在は、もっと元気にもっと自由になりたい方向けに感情カウンセリングを提供している。

昭和39年生まれ、一男二女の母。
第一子のアトピーをきっかけに桶谷式母乳育児、栄養学、食育を学ぶ。
第三子の妊娠・出産・育児期は夫婦関係や健康にトラブルが続き心身共につらい日々が続いたので、心と体の回復を目指して漢方と心理学を学んだ。

その学びを深めていく中で、バーストラウマやインナーチャイルド、感情などの心の問題に向き合うことで状況を克服。
今では笑顔を取り戻し、日々軽やかに過ごしている。

セッションでは、生きづらさを感じている方の心が軽くなり、日常の幸せに気づき、自分らしさを取り戻していただけるように心掛けている。

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