パートナーに裏切られたと感じるとき、その感情をどう扱うかは難しい問題です。
心の中で許せないと思っていても、離婚を避けたいという理由から許したいと思う人は多いです。
このような状況で感情を整理するのは大変で、ストレスを感じることも少なくありません。
では、パートナーの裏切りをどのように乗り越えたら良いでしょうか。
パートナーの裏切りに対処する方法
愛していた人に裏切られると、深い心の傷が残ります。
二人で築いた思い出や関係が壊れたように感じ、悲しみが生まれます。
しかし、裏切りを受けたからと言って、パートナーと距離を置くのは簡単なことではありません。
愛情がある、または子どものことを考えて離婚を避けたい場合、関係を修復し、パートナーを許す気持ちが強くなります。
愛しているほど、裏切りによるショックも大きく、すぐに許せないのは自然な反応です。
裏切りへの対処が難しい理由
裏切りがトラウマとなる場合
トラウマとは、強い肉体的または精神的なストレス体験が原因で、時間が経っても記憶や感情が突然よみがえる状態です。
通常は犯罪被害や虐待、事故などが原因になります。
パートナーの裏切りによるショックが大きい場合、時間が経っても突然に悲しみや許せない気持ちが戻ってくることがあります。
頭では許したと思っていても、裏切りの出来事がトラウマのようになり、突然許せない気持ちが戻ってきて葛藤することになります。
元からの浮気への不安
育った環境や性格により、「パートナーが浮気するかもしれない」と不安に感じる人もいます。
そうした状況で信頼していたパートナーが浮気をすると、信頼をどう回復すれば良いか戸惑いがちです。
信じようとした努力が無駄だったように感じ、許しにくくなることが多いです。
結婚生活の不満とストレス
結婚生活で感じる不満やストレスがあると、自分は耐えているのにパートナーが外で楽しんでいると感じると、不快に思うことがあります。
特に、お金に関する問題があるとき、浮気相手にお金を使っていたことが分かると、許せない気持ちが強くなることがあります。
パートナーの現在の感情がわかりにくい
パートナーは他人で、完全に心を理解するのは難しいものです。
特に、過去の浮気の話題を避ける傾向があり、日常会話でさえそれに触れないようにするため、パートナーの考えを理解しにくくなります。
パートナーの今の心情に疑いを持つと、「また浮気されるのではないか」「反省していないのではないか」「自分はまだ忘れられないのに、パートナーはもう忘れてしまったのでは」といった許せない思いを抱きがちです。
完璧主義が与える影響
完璧主義とは、「理想の夫婦関係では一度たりとも浮気は許されない」というような、「~でなければならない」「~してはいけない」という無意識の思考パターンです。
この考え方は浮気だけでなく、他の事柄にも影響を及ぼし、許せないことが多くなる傾向にあります。
心理学では「すべき思考」や「全か無か思考」と呼ばれることもあります。このような思考パターンを持つ人は、一度の浮気を許すことが特に難しいとされています。
パートナーの不貞行為を許すメリット
共に安心して暮らせるようになる
パートナーの不貞を本心から許すことのメリットの一つは、共に安心して暮らせることです。
許せないという感情を持ち続けると、家庭内で安らぎを感じることができず、ストレスが溜まり、些細なことで心が不安定になることがあります。
心からの許しを見つけることができれば、自分自身が安心して生活できるようになります。
夫婦関係の再構築
パートナーの過去の不貞を思い出して嫌な気持ちになることは、夫婦間の争いや離婚につながることがあります。
激しい夫婦の喧嘩は、子どもたちにも悪影響を与える可能性があります。
パートナーの過去の行動を許すことで、夫婦間の争いを減らし、健康的なコミュニケーションを取ることができるようになります。
不貞行為の苦痛を思い出した時の対応方法
パートナーの不貞を許す決断をしても、時折その苦痛を思い出すのは辛いものです。
そうした時、どう対処すれば良いでしょうか。
パートナーに不安を伝える
不貞行為の苦痛を思い出した際の対処法としては、パートナーに素直に自分の気持ちを伝えることがあります。
もう一度問題を持ち出すことでパートナーを悩ませるかもしれませんが、夫婦関係は一方の無理で成り立つものではありません。
過去のことを責めるのではなく、「許そうとしているけど、時々不安を感じる」「本当に心から許すためには、この不安を共有したい」と伝えることが大切です。
感情的になる恐れがある場合、メールや手紙で伝える方法もあります。
気分転換を図る方法
パートナーの不貞行為について深く考え込むと、ネガティブな感情が強まり、心を苦しめることがあります。
感情が昂ぶる前に、気分を変えるための活動をすることが大切です。
例えば散歩に出かけたり、カフェでくつろいだり、趣味に没頭したりすることで、気分転換をし、心の負担を軽減することができます。
パートナーへの愛を思い出す
パートナーの不貞行為を思い出すと、怒りや悲しみが込み上げることがあります。
そんな時は、以前パートナーに対して抱いていた愛情を思い出してみましょう。
過去の愛情を振り返ることで、ネガティブな感情を和らげることができるかもしれません。
誰かに相談する重要性
一人で悩みを抱え込んでいる場合、他の人に相談することを考えてみてください。
誰かと話をすることで、ストレスが軽減され、新しい視点が得られるかもしれません。
特にパートナーの不貞に関しては、カウンセリングを受けるのも有効です。
カウンセラーは守秘義務があるため、安心して話をすることができます。
パートナーの不貞行為を許す過程
ここでは、感情的にパートナーの不貞行為を許し、苦痛を最小限にするための夫婦間でのアプローチについて紹介します。
定期的なオープンな対話の必要性
お互いに心を開き、話し合える環境が必要です。
パートナーの不貞行為を許すためには、素直に意見を交換できる環境を作ることが大切です。
互いの不安や不満を率直に話し合うことで、信頼関係を少しずつ回復し、不貞行為による苦痛の思い出を薄れさせることができるでしょう。
不貞行為の理由を理解する
パートナーの不貞が明らかになった時は、混乱し、その理由を冷静に分析するのが難しいものです。
原因がはっきりしないと、また同じことが起こるのではないかと不安になり、苦しい思いをしやすくなります。
夫婦間のコミュニケーション不足やパートナーのストレスが原因だと考え、それらを改善することが、安心に繋がります。
共通のルールを作る
パートナーの行動に対する不安を感じるときは、連絡の取り方や外出時のルールを設定することが効果的です。
しかし、相手が縛られ過ぎていないか注意することも大切です。
毎日スマホをチェックする、一人での外出を禁止するなどの厳しいルールは、かえってストレスの原因になることがあります。
夫婦でよく話し合い、実行可能な範囲でルールを決めることが、不貞による苦しみを和らげることにつながります。
カウンセリングを受ける
不貞行為によるショックから立ち直れない場合や、再発する不安が拭えない場合は、カウンセラーに相談することをお勧めします。
友人や家族には相談しづらいこの種の問題でも、プロのカウンセラーなら心情を話すことで、感情の整理がしやすくなります。
カウンセラーと一緒に、不貞による苦痛から抜け出す方法を考えましょう。
まとめ:夫を許せなくてつらい想いをしている人へ
パートナーの不貞による葛藤は、許したいと思う気持ちと苦痛を思い出す気持ちの間で生じることがよくあります。
夫婦間でオープンに話し合い、一人で感情を抱え込まないことが大切です。
関係を見直すことを望むカップルには、夫婦でカウンセリングを受けることも有効です。
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