夫婦喧嘩から仲直りへ|やってはいけない言動と関係改善のコツ

「夫婦喧嘩は犬も食わない」という言葉を耳にしたことはありますか?

このことわざは、夫婦間の軽い衝突は通常速やかに解決されるべきで、第三者が介入する必要はないという意味が込められています。

しかし、小さないざこざが原因で夫婦関係が修復困難なほど悪化してしまうことも少なくありません。

本記事では、そのような衝突から円滑に和解する方法を紹介します。

この記事でわかること
  • 夫婦喧嘩の主な原因5つと和解の流れ
  • 夫婦喧嘩でやってはいけない3つのNG行動
  • 夫婦喧嘩を減らす方法と離婚になりそうな時の対応
この記事の目次

夫婦喧嘩の主な原因

一般的な夫婦喧嘩の原因は次のようなものがあります。

原因1. 金銭管理

金銭感覚の違いが原因で夫婦間で争いが起こることは珍しくありません。

例えば、家計や子供のために節約する妻と、趣味や娯楽に多額を使う夫の場合です。

必要な接待ゴルフや連続する会社の宴会など、支出について事前に配偶者と話し合っていれば問題は少なくなります。

しかし、家計から勝手にお金を使い続けると、妻の不満や怒りが高まる一方です。

もちろん、事前に相談したからといって無制限に使って良いわけではありません。

金銭感覚は個人差があり、何が浪費にあたるかも家庭の経済状況によって異なります。

お金の使い方に絶対的な正解は存在しません。

支出をする側は、使用前に家族としっかりと話し合い、家計に余裕がない場合はその事情をはっきりと伝えることが大切です。

原因2. 家庭内の役割分担

バブル崩壊以降、共働きの家庭が増えています。

多くの共働き家庭で「家事や育児は女性の役割だ」と考える男性は少なくありません。

このような考え方から、働く妻は仕事と家庭の両立の重圧に悩まされ、不満が溜まることがよくあります。

また、夫は自分が家事や育児を平等に分担していると思っていても、実際には妻の負担が大きく、役割に偏りが見られるため、不満が生じやすくなります。

具体例を挙げると、以下のような状況があります:

  • 子供が病気の時、自動的に「妻が休むべき」と夫が考えている。
  • 家事や育児は「妻の仕事を手伝う」程度に思っている。
  • 自称イクメンであるが、実際には家での育児にほとんど参加していない。
  • 子供と遊ぶことは積極的だが、泣き始めるとすぐに妻に任せる。

原因3. 生活習慣の違い

夫婦であっても、それぞれが異なる環境で育ったため、生活習慣や価値観には自然と違いが出ます。

日常の些細なことが原因で衝突が起こり、これが積み重なると大きなストレスの原因となることがあります。

よくある生活習慣の衝突例は以下の通りです:

  • トイレ使用後に便座を下ろさない。
  • 洗面所以外で歯を磨く。
  • 部屋を出る際に電気を消さない。
  • 脱いだ服をそのまま放置する。

共同生活を送る上で、お互いに生活習慣や価値観を調整し、理解を深めることが理想的です。

しかし、話し合いができなかったり、お互いに歩み寄る姿勢が見られない場合は、衝突が避けられなくなります。

原因4. 子育ての教育観

親それぞれに子供の教育に対する考え方は異なります。

多くの場合、親は自分が叶えられなかった夢や、子供時代に体験してみたかったことを子供に望む傾向があります。

これは親自身の経験や価値観に基づくものです。

夫婦間で教育方針が異なるのは当然ですが、お互いの意見を尊重しないと、意見の食い違いから衝突が生じやすくなります。

原因5. コミュニケーションの言葉遣い

同じ内容を伝える場合でも、言葉の選び方や話し方によって意見の衝突が起こり得ます。

何気なく発した言葉や冗談が、相手を傷つけたり、反感を買ったりすることもあります。

自分にとって当たり前のことが、相手には受け入れがたい場合もあるため、相手の立場を考えて話すことが円滑なコミュニケーションには不可欠です。

夫婦喧嘩から和解に向けたポイント

夫婦間の衝突は避けられないこともありますが、重要なのは衝突後の和解プロセスです。

ポイント1. 自らの過ちを認め、心から謝罪する

和解には、心からの謝罪が必要です。

自分に非がある場合は、素直に謝ることが必要です。

多くの場合、自分の過ちを認めずに謝罪できないことが和解に至らない原因です。

冷静になって自分の過ちを認めた上で、誠意を持って謝罪しましょう。

また、相手に非がある場合も、執着せず「気持ちを害してごめんなさい」「厳しい言葉を使ってしまいました」と率先して謝ることが解決につながります。

時には、謝罪することで相手も自分の非を認め、反省するきっかけとなることがあります。

ポイント2. 意見の相違があるときは積極的に対話を

夫婦間で意見が異なることはよくあることです。

重要なのは、オープンな対話を通じてお互いの理解を深め、共に成長することです。

ポイント3. 感情を文書で表現する

直接会話が難しい時は、感情が高まりがちです。

そのような時、手紙やメールを通じて心の内を伝える方法が効果的です。

文書化することで、冷静になり、感情や事情をきちんと整理して伝えることができます。

ポイント4. 些細なことは大らかに処理する

多くの場合、小さな誤解や言葉の食い違いが問題の原因となります。

しかし、これらの小さなことに固執すると、関係がこじれることがあります。

問題を早めに解決し、軽く受け流すことが、スムーズな関係を保つためには効果的です。

ポイント5. 共に楽しい時間を過ごすことの重要性

共通の趣味や美味しい食事を共に楽しむことは、夫婦間の絆を強化します。

このような共有体験は、互いの理解を深める良い機会となります。

夫婦喧嘩から和解へのステップ

和解を急ぐあまり相手を圧迫してしまうこともあります。

夫婦喧嘩から和解に至るプロセスを丁寧に考え、相手の感情に配慮しながら進めることが大切です。

ステップ1. 一晩考える時間を設ける

夫婦喧嘩が発生すると、感情が高まり冷静な判断が難しくなりがちです。

「すぐに謝れば解決する」とすぐ謝罪することで、相手が本当に反省していると感じないこともあり、逆に不満を増やしてしまうことがあります。

事態を悪化させないためにも、一晩時間を置いて冷静に状況を再評価することが重要です。

ステップ2. 自然な挨拶や軽いスキンシップで様子を見る

仲直りを試みる際、相手の反応は予測できません。

まずは自然な挨拶から始めてみると良いでしょう。

特に朝は新しい一日が始まる前向きな時間で、感情が落ち着いているため、寝起きの挨拶が和解のきっかけとなることがあります。

言葉で表現するのが難しい場合は、軽いスキンシップを試してみるのも一つの方法です。

過度な行動は避け、軽く手を触れる程度に留めて相手の反応を見ましょう。

ステップ3. 謝罪や対話で関係を修復

相手が和解に応じる意向を見せたら、謝罪やしっかりとした話し合いで問題を解決しましょう。

直接話すのが難しい場合は、メールやメッセージングアプリを使って心からの言葉を送る、小さなプレゼントを贈るなど、さりげない方法でも良いでしょう。

夫婦喧嘩を収める際の避けるべき行動

夫婦間の争いを解決する際、逆効果となる行動があることを理解しておくことが大切です。

NG1. 過去の過ちを蒸し返さない

和解を目指す際には、過去の出来事を持ち出すことは避けるべきです。

「以前にもこんなことがあった」と過去を引き合いに出すと、問題が複雑になり、和解が遠のくことになります。

NG2. 論理で相手を追い詰めない

和解する際は、双方が過ちを認めて謝罪することが理想的です。

相手が間違っている場合もあるでしょうが、通常、争いには両方に何らかの責任があります。

相手を論理で追い詰め、謝罪を強要するのは避けましょう。

NG3. 感情に流されて「離婚」を口にしない

「離婚する」という言葉は、関係を修復する際には絶対に使うべきではありません。

この言葉は関係の完全な終了を意味し、和解とは正反対の方向を示します。

感情が高まると口にしてしまうことがあるかもしれませんが、このような発言は思わぬ展開を引き起こすため、絶対に控えるべきです。

夫婦喧嘩を減らす方法

夫婦間の争いを減らすためにはどのような方法があるでしょうか。

方法1. 夫婦はもともと他人であることを理解する

夫婦は元々異なる生活を送っていた二人が一緒に生活を始めたわけですから、根本的には他人です。

価値観や生活習慣の違いは自然なことです。

お互いに無言で理解してもらえることを期待せず、積極的に対話を通じて理解を深めることが大切です。

方法2. 相手に対する過度な期待を控える

相手に「理解してもらえるはず」「行動してくれるはず」と期待するのは避けましょう。

夫婦は基本的に他人ですから、理解や行動にズレが生じるのは当然です。

過度な期待はしばしば失望を引き起こし、それが不満の原因となります。

「信頼することは大切ですが、期待しすぎないこと」が夫婦関係を良好に保つための鍵となります。

方法3. 常に感謝と尊敬の気持ちを忘れずに

夫婦間の争いを防ぐためには、日常的にお互いに感謝と尊敬の気持ちを示すことが効果的です。

パートナーの行動や努力に対して感謝の言葉を伝えることで、互いのモチベーションが高まり、家庭の雰囲気も温かくなります。

方法4. お互いのプライバシーを尊重する

夫婦であっても、それぞれのプライバシーと独立性を保つことは、健全な関係を維持するために重要です。

お互いに自分だけの時間を必要とすることを理解し、無理にコミュニケーションを求めずに、個々の時間を尊重しましょう。

夫婦の問題が離婚につながりそうな時

もし和解が難しいと判断される場合、どのような対応が考えられるでしょうか。

感情カウンセリングの利用

話し合いや誠実な謝罪でも問題が解決しない場合は、個別の感情カウンセリングを検討することをお勧めします。

夫婦一緒に受ける夫婦カウンセリングもありますが、まずは個別にカウンセリングを受けることをお勧めします。

個別に感情カウンセリングを受けるメリットは次の通りです。

個別に感情カウンセリングを受けるメリット
  1. 個別の感情の整理:個別の感情カウンセリングでは、一人ずつが自分自身の感情や問題について深く理解し整理する時間を持てます。
    これによって自己理解が促進され、自分を悩ませる原因がはっきりします。
  2. 安全な場での自己表現:個別の感情カウンセリングでは、パートナーを気にすることなく自分の本音をカウンセラーに話すことができます。
    これが問題の本質に迫り、解決策を見つける助けになります。
  3. コミュニケーション能力の向上:効果的なコミュニケーション方法や対立を健康的に解決する技術を学ぶことができます。
    これらのスキルは、夫婦一緒のカウンセリングでの対話をより建設的にするために役立ちます。

夫婦関係調整調停の手続き

夫婦関係調整調停(円満調停)とは、裁判所の調停手続きを通じて夫婦の関係を修復しようとする方法です。

感情が高ぶりがちな夫婦間の直接対話を避けるために、この手続きを選ぶ夫婦もいます。

この手続きでは、夫婦が直接顔を合わせずに、調停委員が仲介役を務めます。

これにより、話し合いが冷静に進行し、客観的な第三者の意見も聞けます。

ただし、調停が必ずしも成功するとは限らず、解決に至らない場合は法的な措置へと移行することもあります。

まとめ:夫婦喧嘩からの関係修復について

この記事では、夫婦喧嘩から和解に至る方法を紹介しました。

この記事で解説したこと
  • 夫婦喧嘩の主な原因5つと和解の流れ
  • 夫婦喧嘩でやってはいけない3つのNG行動
  • 夫婦喧嘩を減らす方法と離婚になりそうな時の対応

親密な関係では喧嘩が多くなることもありますが、和解の方法を間違えると関係がさらに悪化する可能性があります。

紹介した方法を試して、より良い解決を目指してください。

感情カウンセリングを受けたい方はこちらからお問い合わせください。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

カウンセリング、リーディング、ヒーリング
薬剤師(漢方・薬膳に精通)

昭和39年生まれ、一男二女の母。
第一子のアトピーをきっかけに桶谷式母乳育児、栄養学、食育を学ぶ。
第三子の妊娠・出産・育児期は夫婦関係や健康にトラブルが続き心身共につらい日々が続いたので、心と体の回復を目指して漢方と心理学を学んだ。

その学びを深めていく中で、バーストラウマやインナーチャイルド、感情などの心の問題に向き合うことで状況を克服。
今では心と感情の専門家として、サービス提供をしている。

ミッションは、生きづらさを感じている方の心が軽くなり、日常の幸せに気づき、自分らしさを取り戻した人を増やすこと。

無料メールマガジン



「負の感情を生み出す心の傷」や
「感情の扱い方」のことを
不定期でメールマガジン配信しています。

いつでも配信解除できるので
気軽に読んでください。

【ご注意】メルマガ登録は、認証メールをクリックして手続き完了です。

下のフォーム送信後、認証メッセージが届いているかご確認ください。
届いていない方は迷惑メールボックスに振り分けられていないかご確認ください。

コメントのご入力はこちら

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

CAPTCHA

おすすめ記事
この記事の目次