- ファッションがわからないのは、センスの問題とは限らないかもしれません
- 私が親から受け取った「ちゃんとした格好」の枠と、それに気づいた体験
- 枠の外に出るために試した、3つのチャレンジ
- 今日からできる、無理のない小さな一歩
子どもの頃、ドレッサーを勝手にいじって、化粧水を顔にピタピタ。
口紅を引いてニッコリ。
そんな思い出はありませんか。
服も「これが着たい!」で選んでいませんでしたか。
その時は、きっと楽しかったと思うのです。
それが成長するにつれて、いつのまにか、何を着たらいいのかわからなくなってしまう人がいらっしゃいます。
- 出かける前は服のことを考えるだけで疲れ果ててしまう
- 何を着ても心がモヤモヤ、私にはおしゃれは無理と感じる
- 着こなし上手の人がうらやましい
そんな想いを私は抱えていました。
この記事は、50代の私が、自分はどうして服選びがわからなくなったのかに気づき、自分を変えたいと思ってちょっとしたチャレンジをした体験談です。
親との関わりにも触れますが、親を責めるためのお話ではありません。
私の体験を読んで、「私も同じ。自分も今からだって変われるかも」って思ってくださったら嬉しいです。
ファッションがわからないのは、センスの問題とは限りません

服選びがわからないのは、センスがないからではなく、「似合う」「好き」の基準が自分の外にあったからかもしれません。
「似合う」を、自分より先に誰かに聞いてきた
かつての私は、この服いいなと思っても、なかなか買えなかったのです。
「そんなの買ってきたの?」「他にはなかったの?」「それはちょっとね…」と、家族や友だちに言われるんじゃないかと気になってしまうのです。
そして、誰かに「それでいい」と言ってもらえるまで決められませんでした。
だから、店員さんの「お似合いですよ」「おすすめです」の言葉があると、何も考えずにそのまま買ってしまっていました。
自分でがんばって決めて買っても、あとから「やっぱり違うのにすれば良かった…」と後悔することがしょっちゅうありました。
「好き」より先に「ちゃんとして」が浮かぶ
もうひとつ。
服を前にすると、「好き」より先に「これで大丈夫かな」「変に見えないかな」が浮かぶのです。
好きかどうかを感じる前に、他の人から「ちゃんとして見える服か」を考えてしまっていました。
自分の「好き」をそっちのけにしていたから、ドンドン「好き」がわからなくなっていったのだと思います。
「センスがない」と自分を責める前に、選択のものさしがどこにあったのかを見てみるのは重要です。
それが、この記事でお伝えしたいことです。
「ちゃんとした格好」の枠の中にいた私

私は、「ちゃんとした格好」という枠の中にいたから、オーソドックスな格好、いつもの服しか選べなかったのだと思います。
厳しい母のおかげで身についたこと、窮屈だったこと
私の母は、暴力や暴言はありませんでしたが、しつけにとても厳しい人でした。
世間から見ると、ちゃんとしている人です。
その厳しさのおかげで、常識やマナーを身につけることができました。
そのことには、今も感謝しています。
でも、私の「これが着たい!」が通る場面は多くなかったように思います。
母から「その色より、こっちが似合う」「汚すから、この色はやめなさい」「女の子だから青より赤」と言われることもよくありました。
母に悪気があったわけではなく、母なりの「これが良い」という思い込みから出た言葉だったのでしょう。
それでも、私の中には、「自分で選んだものより、誰かが選んだものの方が正しい」という感覚が静かに残っていきました。
親が伝えたいことが、そのまま子どもに伝わるとは限りません。
子どもは自分なりの受け取り方をするので、思いもよらない意味で受け止めてしまうこともあります。
私の場合は、「自分で選ぶものは間違っているかも」と思ってしまったのですね。
いつもの安心は、枠の中の安心だった
自分で選ぶものは間違っているかもしれないのだから、自分に何が似合うのかわからなくなるのは自然なことといえます。
間違わないために、いつもの色、いつものデザイン、いつもの…で選んでしまうのです。
確かに、いつもと違うデザインは、なかなか手が出ませんでした。
考えてみれば、「いつもの安心」は、親から教えられた「ちゃんとした格好」という枠の中にいることでした。
その枠の中にいる限り、自分に似合うものはわからないと、私は気づきました。
「どうせ似合わない」「恥ずかしくて着られない」
思い返すと、幼稚園の頃、私は男の子になりたいと思っていました。
父親が跡継ぎの男の子を欲しがっていたのを知っていたからです。
男の子になりたいから、スカートよりズボンを選んでいました。
そんな子がフリフリのかわいいドレスを「着ていいよ」と言われても、選べないのは想像できますよね。
私は、自分の女性性を表現することに、どこかで遠慮してしまっていたのだと思います。
「自分には無理」「恥ずかしくて着られない」
その気持ちの奥には、子どもの頃の私がいたのだと思います。
親も、その親から受け取った「こうあるべき」の中にいたのかもしれません

親の言葉は、その親自身が受け取った価値観から来ていたのかもしれない。
そう思えた時、もう、親から言われた言葉に縛られなくて良いと思えました。
親を責めなくていい
母もまた、自分の母親から受け取った「こうあるべき」の中で生きてきたのかもしれません。
これは誰かが悪いという話ではないし、おしゃれが苦手になったのは母のせいだと母を責めたいわけでもありません。
子どもは親を教科書のようにして育つので、親の言動に影響を受けてしまうのも仕方ないことだと思います。
もし、今、おしゃれに苦手意識があるなら、「私が本当に着たい服」が他にあるのに「親から受け取った枠」で選ぼうとしていることにジレンマを感じているのかもしれません。
私は、そこに気づいた時に、服選びの景色が少し変わりました。
心の中の「子どもの自分」という考え方
子どもの頃の想いを見つめていく中で、「インナーチャイルド」という言葉に出会いました。
心理の分野では、幼い頃の気持ちを、心の中の「子どもの自分」に見立てて考える言い方があります。
「インナーチャイルド」と呼ばれる考え方で、医学的な概念ではなく、あくまで比喩的な捉え方です。
このサイトでは、インナーチャイルドを幼い頃に満たされなかった気持ちや、傷ついた体験が心に残っているものと捉えています。
母から「これを着なさい」と言われた子どもの頃の私は、本当は何をどう感じていたのだろう…。
そんなふうに、自分の気持ちに目を向けるきっかけとして、私は「インナーチャイルド」という言葉を使っています。
詳しく知りたい方は、次のインナーチャイルドの考え方をまとめた記事もどうぞ。

もし、親から教えられた枠のことを考えると気持ちが重くなるなら、無理に向き合わなくて大丈夫です。
親から受け取った「ちゃんとして」の声が、今も心の奥に残っていることは案外あるものです。
向き合うことができるタイミングが来た時に一歩を踏み出すと良いでしょう。
私が試した、3つのチャレンジ
アラフィフになって、このままでは嫌だと思った私が、枠の外の自分を一度見てみようとチャレンジしたことが3つあります。
① パーソナルカラーで、似合う色を知ってみた
肌の色がきれいに見えたら、少しはおしゃれもマシになるだろうという気持ちで、パーソナルカラーの診断を受けてみました。
※ここでいう「診断」は、色の分析サービスの名称で、医療的な診断ではありません。
今まで自分では選ばなかった色が、思いのほか顔映りが良くて、驚きました。
受けたときの様子は、パーソナルカラー診断を受けてみた体験記にまとめています。

② 京都の舞妓体験で、いつもは選ばない「黒」を着てみた

京都には、舞妓衣装を着られる体験があります。
メイドやアニメなど、コスプレ体験もありますよね。
普段と違う服装をしてみると、自分の枠が外れる体験になることがあります。
私は、舞妓体験をしました。
しかも、いつもは絶対に選ばない「黒」を選んでみました。
柄の色は、パーソナルカラー診断「オータム」の人に似合うという「朱」を選んでみました。
結果、友だちが大絶賛。
実は、私自身もびっくりしたくらい似合っていたのです。
着物の「黒」は、留袖か喪服で自分には似合わない。
そんな思い込みが一瞬で崩れ去りました。
加えて、気持ちを舞妓さんになりきってみると、気恥ずかしいけれど、新しい自分に出会えたようでした。
私だって素敵になれるんだ!と、ちょっぴり自信が持てました。
おしゃれ苦手から抜け出せるかもしれないと感じた体験でした。
③ プロフィール写真で、外から見える自分を知った
当サイト「あめのそよかぜ」やSNS用にプロフィール写真が必要になって、プロの手を借りました。
写真を撮ってもらうなんて気恥ずかしくて、ポーズはぎこちないものでした。
もう嫌、帰りたい、どうせ綺麗に写らない…。
いろんな気持ちが湧いてきましたが、プロフィール写真が必要だからと自分を説得して、撮影を終えました。
いつもの自分と違う体験だから、「嫌だ」「怖い」と抵抗が出るんですね。
でも、できあがった写真を見たら、「自分って外からはこう見えるんだ。なかなか良く撮れてない?案外いいかも」と思えました。
自分を少し好きになれた気がしました。
今日からできる、小さな一歩

小さなことなら、今日からでも試せます。
無理に踏み出さなくても大丈夫です。
私が試した3つのように、大きなチャレンジをする必要はありません。
こんな小さな一歩はどうでしょう。
① 試着だけしてみる
買わなくていいので、いつもは手に取らない服を一着、試着してみます。
② 普段選ばない色を、1点だけ手に取る
ストールや小物など、一か所だけで十分です。
色選びのヒントは、服の色選びのコツを書いた記事も参考にしてくださいね。

③ 着た姿を写真で眺めてみる
鏡では気づかない印象に、気づけることがあります。
そして、やってみたら一言だけメモしてみてください。
「恥ずかしかった」「意外と悪くなかった」「ちょっと嬉しかった」。
正解を探すのではなく、自分が何を感じたのかを観察する。
これを続けていくと、自分なりのものさしが少しずつ見えてくるかもしれません。
やってみて気持ちが重くなったり、つらさが続いたりするときは、医療機関や公認心理師などの専門家、お住まいの自治体の相談窓口に相談する選択肢もあります。
ひとりで抱えなくて大丈夫ですよ。
アラフィフ女子のおしゃれの悩みをステップ形式で書いた記事もあります。

よくある質問とまとめ

ファッションがわからないのは、センスがないからですか?
センスの問題とは限りません。
「似合う」「好き」の基準が自分の外にあると、迷いやすくなることがあります。
親に服を否定され続けた気がします。どうしたらいいですか?
まずは、そう感じてきた自分の気持ちを否定せずに受け止めてみてください。
親を責めなくても大丈夫ですよ。
つらさが続くときは、医療機関や公認心理師などの専門家、お住まいの自治体の相談窓口に相談する選択肢もあります。
パーソナルカラー診断(色の分析サービス)は受けたほうがいいですか?
選択肢の一つです。
受けた場合も、合うかどうかは試着で確かめてみてくださいね。
50代からでも、服の好みは見つかりますか?
私は、アラフィフになってから、いくつかのチャレンジを通して自分の好みに気づいていきました。
感じ方には個人差がありますが、いくつになっても、試してみることはできます。
まとめ
- ファッションがわからないのは、センスの問題とは限らず、基準が自分の外にあったのかもしれません
- 私は「ちゃんとした格好」の枠の中で、自分に似合うものがわからなくなっていました
- 試着だけ、色を1点だけ、写真で眺める。小さな一歩からでも始められます
「ちゃんとして」の声に気づいたら、あとは自分の「これが着たい!」を、少しずつ聞いてあげるだけ。
今日は、いつもと違う色をひとつ、手に取ってみませんか。
もし、服選びの背景に、自分の気持ちを後回しにしてきたことがあるかも、と感じた方は、次の記事もどうぞ。

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