考えすぎない方法ってある?考えすぎてしまう人の特徴と5つの対策。

行動を起こそうとしたとき、リスクが気になってしまうことはありませんか?

他人のささいな表情や言葉に敏感に反応してしまうことは?

過去の出来事を何度も思い返し、自己嫌悪に陥ることがありますか?

私たちは日々の生活の中で、さまざまなことについて深く考えたり悩んだりしますが、同じ問題を何度もくり返し考えたり、些細なことで心が重くなるとき、それは心理的な問題が影響しているかもしれません。

この記事では、過剰に思考する人々の特徴と対策、関連する精神的な問題について掘り下げていますので、思考が過ぎることに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

この記事の目次

「考えすぎ」とはどういう状態か?

思考は社会生活において重要な能力ですが、過度に思考することは一般的に好ましくないとされています。

「考えすぎ」とは、必要以上に物事を反すうし、それが原因で不安や悲観的な感情が増し、精神的に疲れ果ててしまう状態を指します。

  • まだ起こっていないことに対して過度に心配する
  • 問題に対して答えが見つからず、同じ思考が繰り返される
  • 物事を悪い方向に解釈してしまい、気持ちが沈む
  • 長時間問題を考え続ける

など、過剰な思考にはさまざまな形があります。

これによって精神的に疲れてしまうため、性格を変えたいと思う人も多いでしょう。

性格をすぐに変えるのは難しいですが、自己の特徴を理解し、深く悩むことから抜け出す方法を学ぶことで、自分らしさを取り戻す手助けになります。

過度に思考する人の特徴

過度に思考する人は以下の特性を持っています。

  • 完璧主義で真面目
  • 自己評価が低く、悲観的
  • 感受性が豊かで敏感
  • 心配性が強い
  • 問題を一人で解決しようとする傾向

完璧主義で真面目な性格

完璧主義で真面目な人は、理想が高く「こうあるべき」という厳しい基準を持っています。

全てを白か黒で判断し、他人が見逃す小さなミスにも敏感で、ストレスを感じやすくなります。

また、目標が高いほど、「なぜ成功しないのか」「もっと努力しなくては」と感じ、現実との差に苦しむことがあります。

自己評価が低く、悲観的な考え方

自己評価が低い人は、物事を悲観的に見ることが多く、ネガティブな思考に陥りやすいです。

自分の行動が他人にどう映っているかを過度に気にし、他人からの評価を素直に受け入れることができないため、不安が増します。

このような思考が続くと、気分がさらに沈み、ネガティブなループから抜け出すのが難しくなります。

感受性が豊かで敏感

感受性が強い人は、共感力が高く、細やかな感情に敏感です。

HSP(Highly Sensitive Person)とも呼ばれるこのタイプは、刺激に対して敏感で疲れやすい特徴があります。

豊かな想像力を持つため、起こりうるリスクや最悪の事態をすぐに想像し、普段の生活の中でも常に何かを考えている状態になります。

心配性の特徴

「もし何か起こったらどうしよう」とか「失敗したらどうなるか」といった心配が尽きないのが心配性の人たちの特徴です。

彼らは慎重に行動を進めるため、他人よりも気にすることが多く、これが原因で不安や緊張が持続し、悲観的な考え方に陥りがちです。

このタイプの人は安心を得るために情報を集めることが多いですが、頭が情報や想像でいっぱいになると、逆に疲れを感じ、過剰に思考することがあります。

問題を一人で解決しようとする傾向

問題が生じても他人に相談せず、一人で解決しようとする人は、解決策が見つかりにくい状況でさらに深く考え込んでしまうことがあります。

人に頼ることが苦手でコミュニケーションが得意でないため、一人で考えることが増えます。

一人で考えを巡らせていると、本来の問題から外れたり、ネガティブな感情にとらわれたりすることもあり、問題解決にかかる時間が長引き、ストレスも増大します。

「考えすぎ」による問題点

深く考えることは必ずしも悪いことではありませんが、「考えすぎ」によって多くの人が悩みや困難に直面しています。

過度に考えることで、以下のような問題が起こることがあります。

  • 重要な場面で決断が鈍る
  • 決定に時間がかかりすぎたり、悩みすぎて行動に移せない
  • 心配や不安が増幅し、ストレスがたまる
  • ネガティブな考えが頭を占めて、自己評価が下がる
  • 悩みに多くの時間を費やす

これらの問題は時に人生に悪影響を及ぼすことがあります。

しかし、「考えすぎ」は慎重さや多角的な視点を持つという長所もあります。

大切なのは、自分の性格を否定することなく、その特徴を理解し受け入れることです。

そして、深く思い悩む前に効果的な対処法を実践して、少しずつ改善を図り、自分らしさを取り戻すことが重要です。

「考えすぎ」を改善する効果的な方法

「考えすぎ」を軽減するために役立ついくつかの手法を紹介します。

  • アイデアや心配ごとを書き出して明確化する
  • 思考に時間制限を設ける
  • 行動を優先し、考える癖を減らす
  • 他人に意見を求める
  • マインドフルネスを実践する

アイデアや心配ごとを書き出して明確化する

悩みや不安を紙に書き出してみることで、何が心配の原因かを視覚的に確認できます。

これにより、どの点に恐れを感じているのか、問題が解決可能かどうかをより明確に理解できるようになります。

深く考え込むと、問題が何なのか自分自身でも分かりにくくなることがありますが、書き出すことで自分の思考パターンや決断の仕方を視覚化し、不要な思考を止めるきっかけにもなります。

思考に時間制限を設ける

考えが次々と浮かぶことで、気がつけば多くの時間を思考に費やしてしまうことがあります。

そのため、思考時間に制限を設けるのが有効です。

「10分だけ考える」「通勤時間だけ考える」などと時間を決めて、その時間が終われば他の活動に切り替えます。

これにより、無限に続く思考から解放され、時間を有効に使うことが可能になります。

行動を優先して考えるクセを減らす

考えすぎる人は、未発生のリスクに対して過剰に反応することがあります。

行動する前に深く考えてしまうと、リスクの可能性に囚われがちです。

そのため、考える前に行動に移すことが重要です。

実際に行動を起こすことで、問題を前もって解決できることがあり、自信をつける助けにもなります。

他人に相談するメリット

自分一人では解決策を見つけるのが難しい場合、他人に相談することで新たな解決策が見つかることがあります。

他人の視点からのアイデアが、自分では考えつかないような答えを提供してくれることがよくあります。

問題を一人で抱え込むのではなく、信頼できる人に助けを求めることで、問題が意外にも簡単に解決することがあります。

マインドフルネスの実践

脳が過剰に活動し疲労が溜まっている時は、マインドフルネスを試すことも効果的です。

マインドフルネスは、現在の瞬間に集中することで、心の中に渦巻く考えを落ち着かせるのに役立ちます。

これによりリラックス効果やストレスの軽減が期待できるため、頭が過労で不安定な時に特に有効です。

反すう思考と精神健康リスク

「なぜ以前の問題をうまく処理できなかったのか」「どうしてこんな性格なのだろう」

このような過剰な自己反省を反すう思考と言います。

このタイプの思考は、解決不可能な問題に対して終わりなく悩むことで、不安や抑うつ感情を増幅させ、集中力や注意力の低下を招くことがあります。

この思考パターンが持続すると、不安障害やうつ病などの精神疾患のリスクが高まるため注意が必要です。

不安障害とは

不安障害は、強い不安や恐れが日常生活に支障をきたす精神疾患です。

この症状はさまざまな形で現れ、以下のような特定の疾患があります。

  • パニック障害:身体的な原因がないにも関わらず、突然のめまい、動悸、呼吸困難などの発作が起こります。
  • 社会不安障害(社会恐怖症):人前で恥ずかしい思いをすることへの強い恐怖があり、そのような場面を避けるようになります。
  • 強迫性障害:不合理な不安により、繰り返しの思考や行動が止められない状態になります。
  • 全般性不安障害:持続的な心配や不安が特徴で、めまいや動悸などの身体的な症状を伴うことがあります。

うつ病の特徴

うつ病は、持続的な気分の落ち込みや活動意欲の低下が特徴の精神症状です。

以前楽しんでいた活動への関心が失われ、悲しみや不安などの感情の他、頭痛や動悸、食欲不振、睡眠障害などの身体的な症状が現れることがあります。

反すう思考が止まらず、深刻な気分の落ち込みが2週間以上続く場合、うつ病である可能性が高く、再発リスクも高いため、早期発見と適切な治療が重要です。

異常な症状が現れた場合は、専門の医療機関での相談が推奨されます。

「考えすぎ」の影響と対応

「考えすぎ」とは、必要以上に物事を反すうする状態で、これが原因で不安や悲観的な感情が生じることがあります。

考えすぎる人は次のような特徴があります。

常に反すう思考があり、その結果、気分が沈んだり将来への不安を強く感じたりします。

「また同じ問題が起こったらどうしよう」との考えが、不安障害やうつ病の原因となることもあります。

日常生活に大きな支障をきたすほどの心理的な負担を感じている場合は、精神科や心療内科の診察をお勧めします。

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この記事を書いた人

カウンセリング、リーディング、ヒーリング
薬剤師(漢方・薬膳に精通)

昭和39年生まれ、一男二女の母。
第一子のアトピーをきっかけに桶谷式母乳育児、栄養学、食育を学ぶ。
第三子の妊娠・出産・育児期は夫婦関係や健康にトラブルが続き心身共につらい日々が続いたので、心と体の回復を目指して漢方と心理学を学んだ。

その学びを深めていく中で、バーストラウマやインナーチャイルド、感情などの心の問題に向き合うことで状況を克服。
今では心と感情の専門家として、サービス提供をしている。

ミッションは、生きづらさを感じている方の心が軽くなり、日常の幸せに気づき、自分らしさを取り戻した人を増やすこと。

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