【更年期うつ】泣くほどつらい更年期のイライラ、感情のアップダウン。その原因、症状、対処方法について

年齢を重ねるにつれて、20代や30代の頃とは違った体の変化が起こることがあります。

疲れやすくなったり、体力の低下を感じたりと、年齢による影響が目立ち始めます。

特に40代や50代になると、更年期の影響が強く現れ始め、心の動揺やイライラなどの変化が出ることがあります。

この記事では、更年期における心の健康の変化について詳しく解説していきます。

この記事の目次

更年期とは何か?

一般的に女性は、50歳前後に月経が止まる「閉経」を迎えます。

閉経前後の約10年間が、更年期とされています。

この時期は卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの分泌が減るため、さまざまな身体的不調が現れることがあります。

更年期はすべての女性が経験する自然な時期であり、体に変化が起こります。

更年期うつの特徴とは

更年期には、うつや不安障害などの症状が現れることがあります。

エストロゲンの減少が脳の働きに影響し、自律神経の不調や精神的な症状が起こることがあります。

更年期うつに見られる典型的な症状は以下の通りです。

①家事への興味の低下

以前はしっかりこなしていた家事が億劫になることがあります。

これはうつ状態が原因で、やる気が出なかったり、疲れやすくなったりするためです。

②集中力不足

読書やパソコン作業などに集中できなくなることがあります。

読んでいることが頭に入りにくくなることが特徴的です。

③思考と行動のスピードの変化

思考が遅くなったり、会話のペースが落ちたりすることがあります。

また、体が重く感じられるため、動きが鈍くなることもあります。

④罪悪感と焦燥感

自分の変化に対して「こんなになってしまって申し訳ない」と感じることがあります。

さらに、現在の状況に焦りを感じることもあるでしょう。

その上で、強い不安や持続する憂鬱な気持ちといった症状が現れることもあります。

更年期うつの発生原因

更年期は生理的変化が起こる時期で、エストロゲンの減少が脳に影響を及ぼし、うつ状態の一因となります。

しかし、うつの背景には様々な要因があります。

①子育ての終了に伴う感情的影響

更年期には、子育てが終了することがあります。

子育て終了によって、夫婦関係や人生の問題に直面し、混乱や落ち込みを経験することもあるでしょう。

②閉経や外見の変化による心理的衝撃

閉経は女性の生理機能の終わりを意味し、これは身体的にも精神的にも大きな変化をもたらします。

加齢による外見の変化に対しても、受け入れがたい思いを抱くことがあります。

③自己評価の低下と変化への適応の困難さ

①や②のような状況は多くの女性が経験するもので、自己評価が低下し、生活の変化に適応するのが難しいことがあります。

年を重ねること自体は悪いことではありませんが、変化を受け入れられないことが、うつの原因になることもあります。

更年期うつと更年期障害の違い

更年期障害と更年期うつは微妙に異なります。

診断する際には以下の点が重要です。

①症状が出始めた時期と年齢

精神的な症状がいつから始まったのか、どの年齢であったかが重要です。

特に40代から50代で徐々に感じる憂鬱や不安感は、エストロゲン減少の影響である可能性が考えられます。

②更年期特有の身体症状の有無

更年期障害には、心理的な症状だけでなく、身体的な症状も伴います。

たとえば、体が熱くなる、過度に汗をかく、動悸がするなどが、更年期障害の兆候である可能性があります。

これらの症状を適切に把握することは、治療方法を決定する上で大切です。

うつ病の場合は、抗うつ薬による治療が行われることがありますが、更年期障害の場合は、ホルモン療法が効果的な場合があります。

場合によっては、これら両方の治療が必要になることもあります。

更年期うつの治療方法

更年期によるうつ症状が強い場合は、抗うつ薬による治療が推奨されます。

精神的な問題に対して薬物治療に抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、適切な服薬治療は効果があることが多いです。

医師との相談を通じて、最適な治療方法を選びましょう。

ホルモンの変動が主な原因である場合、ホルモン補充療法により症状が改善することもあります。

カウンセリングの活用も視野に

更年期うつには、カウンセリングが有効なことがあります。

気分の落ち込みや悲観的な考えを客観的に整理し、更年期特有の生活の変化や課題について話し合うことができます。

「もしかして更年期かも」と感じたら、気軽に専門家に相談してみるのが良いでしょう。

更年期うつの事前対策

更年期うつは、身体的な変化や環境の変化、ライフステージの悩みが複雑に絡み合って発生することがあります。

自分の体や心について知り、ライフステージに応じた対処法を考えることが予防につながります。

更年期は一般的な経験ですが、個人によって生活経験は異なるため、他人のアドバイスが必ずしも役立つとは限りません。

広い視野で変化に対処する方法を考え、更年期到来前に心の準備をしておくことが大切です。

また、カウンセリングで更年期に関する心配事を事前に整理することもおすすめです。

まとめ:更年期の気分の落ち込みで悩んでいる人へ

更年期は、女性なら誰もが経験する自然なライフステージですが、それに伴う変化は時に心身に大きな影響を及ぼします。

この記事では、更年期に起こりうるうつ症状に焦点を当て、その原因、特徴、そして対処法について詳しく解説しています。

更年期うつは、エストロゲンの減少による脳への影響、ライフステージの変化、子育ての終了、閉経や外見の変化など、多様な要因によって引き起こされることがあります。

特に、思考や行動の速度の低下、集中力の欠如、罪悪感や焦燥感の増加などが典型的な症状です。

これらの症状は、身体的な不調とともに現れることもあり、抗うつ薬やホルモン補充療法、カウンセリングなど様々な治療オプションがあります。

また、自身の体と心について知り、ライフステージに合わせた対応策を考えることが予防につながるとともに、カウンセリングを利用して更年期の心配事を事前に整理することも効果的です。

この記事を通じて、更年期とその影響を理解し、健康で充実した生活を送るための手助けになれば幸いです。

重要なポイント:

  1. 更年期は自然なライフステージであり、エストロゲンの減少が脳に影響を及ぼす。
  2. 思考や行動の速度の低下、集中力の欠如、罪悪感や焦燥感が典型的な症状。
  3. 子育ての終了、閉経や外見の変化などがうつの要因となる。
  4. 抗うつ薬、ホルモン補充療法、カウンセリングが有効な治療オプション。
  5. 自己の体と心について知ること、ライフステージに合わせた対応策の考案、カウンセリングの活用が予防につながる。

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この記事を書いた人

感情カウンセリング
ヒーリング&リーディング
漢方薬剤師

大学卒業後、製薬会社の学術部で社員教育と医療関係者への情報提供に携わり、その後、整形外科病院で薬剤師として勤務、退職。
現在は、もっと元気にもっと自由になりたい方向けに感情カウンセリングを提供している。

昭和39年生まれ、一男二女の母。
第一子のアトピーをきっかけに桶谷式母乳育児、栄養学、食育を学ぶ。
第三子の妊娠・出産・育児期は夫婦関係や健康にトラブルが続き心身共につらい日々が続いたので、心と体の回復を目指して漢方と心理学を学んだ。

その学びを深めていく中で、バーストラウマやインナーチャイルド、感情などの心の問題に向き合うことで状況を克服。
今では笑顔を取り戻し、日々軽やかに過ごしている。

セッションでは、生きづらさを感じている方の心が軽くなり、日常の幸せに気づき、自分らしさを取り戻していただけるように心掛けている。

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