【人を信頼できない】過去の心の傷から立ち直って信頼を取り戻すステップ

誰かに裏切られたり、傷つけられたりする経験は、他人を信じることを難しくします。

この記事では、信頼を失った後にどう前進するかについて考えます。

信頼感に恐怖を感じる時や、何を信じていいかわからなくなった時のための指針を提供します。

この記事の目次

心の傷を癒す

信頼を失うということは、深い苦しみをもたらし、心に傷を残します。

このような心の傷があると、前に進むのが困難になります。

そこで重要なのが、心の傷を癒すことです。

心を癒すためには、いくつかの方法があります。

自己理解を深める

まず一つ目の方法は、自分自身の感情を理解することです。

私は仕事で多くの人の悩みを聞いていますが、話を聞くとき重要視しているのは「この人は何を理解されたいと思っているか」ということです。

多くの悩みは、その「理解されたい」という部分が理解されることで解決されるものです。

自分の努力を認めてもらいたい場合、時には困難な状況に自らを置いたり、厳しい人々の近くにいることもあります。

そして、自分が理解された時、長年抱えていた悩みが解消されることがあります。

これは、長い間同じ問題に悩んでいる場合に特に当てはまりますが、自分自身の理解の重要性は非常に大きいのです。

例えば、信頼していた人に裏切られたり欺かれたりした時に理解してほしいのは、「悲しみ」「孤独」「不安」「恐怖」などの感情です。

どのように感じたか、その解釈も理解してあげましょう。

例えば、長い間仲良くしていた友人が突然態度を変えて冷たくなった場合、信じられなくなるでしょう。

そんな時、動揺や混乱の背後には、見下された悲しみや急に距離を置かれた孤独があるかもしれません。

そして、「あなたは大切ではない」と感じられることもあります。

これらの感情を自分で理解し、受け止めることが重要です。

ビジュアライゼーションの手法

次に紹介するのはビジュアライゼーションの手法です。

以下の手順に従って、目を閉じて実践してみましょう。

  • 過去の出来事を思い返す
  • その時に感じた感情を思い出す
  • その時に伝えたかったことを言葉にする
  • その時に聞きたかった言葉を想像し、相手が言うようにイメージする

この練習は、落ち着いてじっくりと行うことが大切です。

毎日続けることで、3~4週間後には過去のトラウマが和らいできます。

3~4週間経つ前に、もう必要ないと感じたら、その時点で練習を止めても大丈夫です。

人を信じることの重要性

心の傷を癒すことは、人間不信を克服するための重要なステップです。

ただし、人を信じることに関する誤解があると、些細なことで疑いを持ったり、過度に恐れたりすることがあります。

ここでは、人を信じる上で覚えておくべきポイントを解説します。

相手に過度の期待をすることは良い関係を築かない

第一のポイントは、相手に過度の期待をすると、それが叶わない時に裏切られたと感じてしまい、良好な関係を築くのが難しくなることです。

たとえば、「自分はこんなに尽くしているから、相手もそれに応えてくれるはず」と考えることです。

これは、自分だけが努力して相手に期待を寄せているだけです。

あなたがどう思っても、すべての人が同じように考えているわけではありません。

期待が叶わなかったことで相手を恨むと、良い関係を築く前に自分の感情が相手を遠ざけてしまいます。

相手に対しては、見返りを期待せず、自分が気持ちよくできる範囲で行動しましょう。

また、例えば、既婚者と不倫関係にある場合で、相手が「別れる」と言っても実際にはその意志がない時、これは人間不信とは異なる問題です。

そういった状況で「別れる」と期待すること自体が現実的ではないと言えます。

この機会に、人間不信に関連して、「現実的でない期待をする」「過度な期待をする」といった点を考えてみましょう。

実は人間不信に陥る必要がない状況に気づくかもしれません。

扱いにくい人々の存在を認識する

人間関係において、どうしても上手くやっていけない人がいるという現実を受け入れることが重要です。

例えば、他人を傷つけて楽しむ人、自分への忠誠を試そうとする人、他人を騙す人などがいます。

確かにこの世界には優しさがあふれていますが、扱いにくい人も実際に存在します。

ただし、そういった人々が全体の中で占める割合はごくわずかであることを理解しましょう。

初めてそういった人と出会った場合は、「こんな人もいるんだ」と受け止めて、次に進んでください。

また、こういった人が周囲に多い場合、無意識にそういった人との関係を求めている可能性があります。

例えば、困っている人を助けなければ自分に価値がないと感じたり、自分にはそういった人たちが合っていると思い込んだり、見捨てることができないと感じる心理があるかもしれません。

これは共依存関係と呼ばれることもあります。

このような関係を追求し続けると、問題を抱えた人々が周囲に増え、自分自身が傷つくことが多くなります。

こうした関係から得られるメリットを手放すことで、人間関係は大きく変わる可能性があります。

どんなメリットを得ているのかを理解し、それを放棄することを考えてみましょう。

それでも信頼に挑戦する

人間関係に対する厳しい見方を話しましたが、それらを念頭に置くことは、意義深い関係を築くために欠かせません。

これを踏まえた上で、再び他人を信じることの重要性についてお話しします。

しかし、もしまだ他人を信じることが難しいと感じる場合は、その感情をしっかりと認めてください。
無理に気持ちを変えようとすると、かえって苦しみを感じることになるかもしれません。

人間関係の探求

先に述べた通り、上手く付き合えない人もいるというのは現実です。

しかし、自分と深く共感し、一緒にいて楽しいと感じる人は実際には非常にまれです。

そういった人を見つけることは、一生のうちでも数人しかいないかもしれません。

ですから、多くの人と深い関係を持つ必要はないのです。

この前提を理解すると、自分に合った人を探す過程は、宝探しや宝くじを当てるような感覚に似ています。

簡単には見つからず、見つかったとしても裏切られるかもしれません。

しかし、それこそが本当に価値のある関係を探す過程です。

見た目は良さそうでも、実際に関係を築いてみて違和感を感じたり、相手の行動から「この人とは合わない」と感じることがあります。

このように関係を選び分けることが、本当に価値のある人間関係を築くプロセスなのです。

だからこそ、多くの人と関係を築く中で、たまには一生の友達を見つけることもあるでしょう。

自分に合う人間関係を見つけることは困難ですが、その価値を理解することが大切です。

そして、本当に価値のある関係を見つけたら、その関係を大切にしましょう。

人間関係の難しさを知っているからこそ、その関係がより大切に思えるのです。

「愛されない」と感じる悲観的な考え

「どうせ自分は愛されない」「どうせ人は裏切る」という考えは、人間関係を築く上で障害となり得ます。

これは自己防衛の一種で、実際には自分を守るための内向きな姿勢です。

このような考え方を手放すことで、新しい人間関係に前向きに取り組むことができます。

この考え方を変えるのは意外とシンプルです。

「もうそうしない」と自分自身に決めることがポイントです。

この考えは自分で始めたものなので、自分で終わらせることができます。

「もう必要ない」と自分で決めれば、それで十分です。

幼少期からの心の傷によるこのような感情は変えるのが難しいこともありますが、現在の出来事をきっかけにして変えることは可能です。

他人を信じられないのは自己不信が原因

次のポイントは、他人を信じられない時には、多くの場合自分自身への信頼が欠けていることが原因です。

心理学でこれは「投影」と呼ばれ、自分の内面や考えが他人に反映されている状態を指します。

つまり、他人を信じられない感覚は、「自分自身を信じられない」という感覚から来ている可能性があります。

他人の言葉を信じられない時は、それが自分自身が真実を語っていないことの表れかもしれません。

他人に利用されることを恐れる時、それは自分が他人の価値を計算している可能性があります。

他人の真意が分からない時、それは自分が自分自身の本心を理解していないかもしれません。

信頼できる人物像に自分自身がなることを目指しましょう。

そうすると、自然と他人も率直で素直に接してくれるように感じられます。

人間関係では、計算高さや過度な周囲への配慮、相手の感情を過度に気にすることは不要です。

これらを行うほど、相手を理解することが難しくなり、不明瞭なものに対する恐怖が増してしまい、結果的に相手を恐れるようになります。

自分の感情に忠実であること、時には少し行き過ぎるくらいの態度を取ることが、実は自分自身のためになります。

行動を言葉より重視する

人を信じる際の基準として、言葉ではなく行動に焦点を当てることが効果的です。

人の本当の考えや信条は、言葉よりもむしろ行動によって現れます。

例えば、「正直な人が好き」と言いながら、周りに気を使う友人を多く持つ人は、実際には気配りのできる人を好む傾向があると言えます。

「また一緒に飲もう」と言っても、実際には誘いに応じない人は、本当にはそこまで興味がないかもしれません。

「あなたが一番大事」と言いつつも配偶者と別れない人は、配偶者を優先していることを意味しています。

例外はあるものの、一般に相手の行動を観察することで、その人の本心が分かってきます。

これは必ずしも重要なポイントではないかもしれませんが、何を信じるべきか迷っている時には参考になります。

まとめ:人間不信で悩んでいる人へ

この記事では、人間不信についての重要な点をまとめました。

誰かに裏切られる経験は、人を信じることを難しくします。

しかし、そうした経験から人間関係を築くのを諦めるべきではありません。

もちろん、心の休息をしっかりと取ることも大切です。

裏切る人が多いわけではなく、自分に合う人との関係を築くことは難しいものです。

それでも、互いに心を開き、お互いの人生を支え合える友人がいることは、非常に価値のあることです。

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この記事を書いた人

カウンセリング、リーディング、ヒーリング
薬剤師(漢方・薬膳に精通)

昭和39年生まれ、一男二女の母。
第一子のアトピーをきっかけに桶谷式母乳育児、栄養学、食育を学ぶ。
第三子の妊娠・出産・育児期は夫婦関係や健康にトラブルが続き心身共につらい日々が続いたので、心と体の回復を目指して漢方と心理学を学んだ。

その学びを深めていく中で、バーストラウマやインナーチャイルド、感情などの心の問題に向き合うことで状況を克服。
今では心と感情の専門家として、サービス提供をしている。

ミッションは、生きづらさを感じている方の心が軽くなり、日常の幸せに気づき、自分らしさを取り戻した人を増やすこと。

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